今年10月の大統領選挙まで3カ月間を切ったにも関わらず、不透明感上昇に加えて、5月下旬から11日間に亘って継続したトラック運転手の国道封鎖の抗議デモの影響、米中の貿易戦争、米国金利上昇など国内外のボラティリティ上昇で株価の下落に繋がっている。
今年初めから4月末までサンパウロ平均株価(Ibovespa)は、好調に推移していたにも関わらず、5月のトラック運転手の国道封鎖抗議デモやドル高の為替などの影響で、今年上半期のIbovespa指数は6.07%下落して、最低の収益率を記録している。
今年4月末までのIbovespa指数は12.71%と大幅に上昇していたにも関わらず、5月のトラック運転手の国道封鎖抗議デモなどの影響で大幅に下落、ポウパンサ預金のインフレ指数を差引いた実質収益率は、2.32%を記録してIbovespaの収益率を上回った。
今年上半期の投資の収益率トップはドル投資の収益率16.42%、ドルの為替に連動する金投資の収益率も15.55%を記録、ユーロ投資の収益率は12.58%を記録している。
公共料金や住宅賃貸料調整を用いられるインフレ指数の総合市場物価指数(IGP-M)は5.38%、インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)連動国債の収益率は4.56%を記録している。
前記同様に大口の銀行間預金ファンド(DI)投資の平均収益率は3.05%、10万レアル以上の銀行定期預金証(CDBs)の収益率は2.86%、インフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、2.59%とそれぞれポウパンサ預金の収益率を上回っている。
今年4月から6月のIbovespa指数は大幅下落したが、大統領選挙の2次決戦が行われる10月28日まで大きなリスクは伴うが、Ibovespa指数が急反転する可能性をInsper社金融部門担当のミッシェル・ヴィリアット コーディネーターは指摘している。
過去12回に亘って継続していた政策誘導金利(Selic)が5月の6.5%に据置かれたことも5月のトラック運転手の国道封鎖抗議デモ同様に、Ibovespa指数に悪影響を及ぼしたと投資ファンドのファビオ・コロンボ氏は指摘している。(2018年7月3日付けエスタード紙)