2018年4月のブラジル国内の民間銀行のクレジット残高は、1兆レアルを突破した一方で、ブラジル銀行や社会経済開発銀行(BNDES)などの公立銀行のクレジット残高は、2017年7月から連続して減少してきている。
今年4月末の民間銀行のクレジット残高は、ブラジル国内のクレジット残高である3兆900億レアルの全体の33%に達し、2014年5月以降では最大のマーケットシェアを記録している。
一方今年4月末の公立銀行のクレジットのマーケットシェアは、53%と2014年9月以降では最低のマーケットシェアに減少、2017年には過去10年間で初めてマーケットシェア減少を記録していた。
社会経済開発銀行では、2018年に総額1,300億レアルに達する国庫庁への借受金返済を余儀なくされているために、今年4月末の過去12カ月間のBNDES銀行のクレジット残高は前年同期比13.3%減少している。
社会経済開発銀行(BNDES)の投資向けクレジット残高は、国庫庁への1,300億レアルの返済義務遂行のために5,090億レアルから4,400億レアルに減少しているとコンサルタント会社ローゼンベルグ社では説明している。
2017年末の外資系民間銀行のクレジット残高は全体の14.0%に相当する4,345億レアル、2008年9月のリーマンブラザーズ破綻に端を発した世界金融危機発生前の2009年のクレジット残高は、全体の20%に達していた。(2018年5月29日付けヴァロール紙)