社会経済開発銀行(BNDES)の2018年第1四半期の純益は、延滞率減少や資産売却による利益などが牽引して、前年同期比453.4%増加の20億6,400万レアルの黒字を計上している。
BNDES銀行の昨年第1四半期の決算では、延滞率急増に伴う貸倒引当金が33億1,600万レアルに達していたが、今年第1四半期の貸倒引当金は、僅か3億6,100万レアルに留まっている。
同銀行の昨年第4四半期の30日以上の延滞率は2.12%であったが、今年第1四半期の延滞率は、リオ州政府の財政危機の影響で連邦政府並びに国庫庁への負債返済不備の影響で2.24%と僅かに上昇していた。
BNDES銀行の今年第1四半期の30日以上の延滞率2.24%への上昇要因として、リオ州政府の負債返済問題が発生していなければ延滞率は0.98%に留まっていたとBNDES銀行のマウリシオ・チヤクール取締役が説明している。
同銀行の今年第1四半期のペトロブラス石油公社などの持ち株放出による利益は2億900万レアル、ヴァーレ社の株式配当は1億8,300万レアルを計上している。
連邦政府の借り入れを投資目的だけに限定して経常支出には充てないゴールデンルールを達成するために、今年末までに連邦政府に対する1,000億レアルの借入金返済は、問題ないとBNDES銀行財務担当のカルロス・タデウ・デ・フレイタス取締役は説明している。
2016年10月の政策誘導金利(Selic)14.25%から連続12回に亘って切り下げられて6.5%まで低下しているにも関わらず、2017年末までのBNDES銀行の長期貸出金利(TJLP)はSelic金利を上回っていたが、現在の長期貸出金利(TJLP)に替わる新たな長期金利(TLP)は6.60%まで低下している。(2018年5月15日付けエスタード紙)