石油収入を財源とする1兆ドル規模の世界最大級の政府系ファンド(SWF)であるノルウェー政府年金基金は、ブラジル国内の経済リセッション回復に伴って2017年からブラジル国内での投資を再開しだした。
昨年のノルウェー政府年金基金は、昨年のブラジル国内での投資を前年比20%増加の760億クローネ(94億ドル相当)を投資、特にブラジル企業の株式投資は、2000年以降では最高に達している。
特に中南米を中心に事業を展開している再保険機関IRB Brasil RE社並びに航空会社Azul、レンタカーMovida、ハンバーガーチェーンBurger King社などブラジル企業133社に61億ドルの投資を行っている。
またノルウェー政府年金基金は、確定金利付き投資としてブラジル連邦国債以外にも航空会社GOL社、石油化学会社ブラスケン社、鉱業ヴァーレ社の社債を積極的に購入している。
同基金は、経済リセッション真っただ中の2015年にはブラジル企業の持ち株株式比率を40%減少したが、経済回復に伴って2017年には、株式投資を再開して大きな利益を計上している。
ノルウェー政府年金基金の世界の金融投資のうち66.0%は株式投資、各国の国債投資は31.2%、不動産投資は2.7%となっているが、今年第1四半期の株式投資では210億ドルの赤字を計上している。(2018年5月5日付けエスタード紙)