3年近く低迷していた経済リセッションから回復基調になった2017年下半期から商業銀行の個人向けクレジットは拡大傾向を示していたが、更なる金利低下に伴って法人向けクレジット拡大傾向が表れてきている。
今月21日に中銀の通貨政策委員会(Copom)では、全会一致で政策誘導金利 (Selic)を現在の6.75%から0.25%切下げて6.50%に決定して過去最低の金利を記録しており、次回5月の通貨政策委員会でも更にSelic 金利を0.25%切下げて6.25%になる可能性を示唆している。
昨年までは商業銀行のクレジット担当マネージャーは、クレジット拡大のための企業訪問を行っていなかったが、今年は企業訪問を開始し始めたとブラジル金融・経営・経理部門エグゼクティヴ協会(Anefac)のミゲル・ジョゼ・リベイロ理事は指摘している。
また1年前までは一般消費者向け与信審査は厳しくて審査対象の20%しかクレジットは承認されなかったにも関わらず、今では約50%が与信審査を通過してクレジット部門の緩和が進んできているとのミゲル・ジョゼ・リベイロ理事は説明している。
今年2月の個人向けクレジットは、10.4%減少している一方で法人向けクレジットは3.6%増加、昨年12月~今年2月の個人向けクレジットは0.9%増加、法人向けクレジットは7.4%増加、今年初め2カ月間の個人向けクレジットは16.6%増加、法人向けクレジットは15.8%増加、今年2月の過去12カ月間の個人向けクレジットは11.2%増加、法人向けクレジットは2.8%増加している。(2018年3月27日付けエスタード紙)