ブラジルの最大手民間銀行イタウー銀行の2017年第4四半期の純益は、前四半期比7.95%増加の62億8,000万レアルの黒字を計上、昨年の純益は、前年比12.3%増加の248億7,000万レアルの二桁増加を記録している。
2017年のイタウー銀行の純益248億7,000万レアルは、ライバル銀行であるスペイン資本のサンタンデール銀行の100億レアル、ブラデスコ銀行の190億レアルを大幅に上回っている。
2017年のイタウー銀行の純益が248億7,000万レアルに達した要因として、コントロールされているインフレ並びに7.0%まで低下している政策誘導金利(Selic)、商業銀行のクレジット部門の拡大などが寄与している。
昨年のイタウー銀行の純益の大幅増加の一因として、経済回復に伴って一般消費者の景況感改善で、昨年最終四半期の自動車向けクレジットが5年ぶりに増加、また中小企業向けクレジットも増加傾向を示している。
2017年第4四半期のイタウー銀行のクレジット残高は、前四半期比3.2%増加の5,937億レアルしたにも関わらず、前年同四半期比では0.8%減少している。しかし2016年に買収したCiti銀行のクレジット部門を合わせると前年比0.3%増加の6,001億レアルに達している。
2017年第4四半期のイタウー銀行の総資産残高は、前四半期比5.4%増加の1兆5,000億レアル、前年同期比では5.39%増加、前記同様に純益、は5.39%増加の1,427億レアルを記録している。
昨年末のイタウー銀行の支店総数は、前年比193支店の閉鎖を余儀なくされて4,910支店まで減少、また昨年末の従業員総数は、インターネットバンキング利用増加並びに現金自動預け払い機(ATM)増設に伴って、前年比1,650人減少の9万6,400人まで減少している。(2018年2月6日付けエスタード紙)