3年間の経済リセッションからの回復サイクル入りが昨年下半期に明確になり、またコントロールされているインフレ指数、2016年10月の政策誘導金利(Selic)14.25%が7.00%まで減少、サンパウロ平均株価(Ibovespa)の記録更新、レアル高の為替、3.0%に達する今年のGDP伸び率予想など金融投資環境が整ってきている。
2018年10月に実施される大統領選の立候補者公表や今年第3四半期決算の利用で、来年の新規株式公開(IPO)や増資(Follow-ons)などサンパウロ証券取引所(BM&FBovespa)での資金調達は、今年5月までに集中すると金融機関関係者は予想している。
有価証券取引委員会(CVM)の新規株式公開(IPO)を申請している医薬品メーカーのBlau Farmaceutica社は、今週中にサンパウロ証券取引所(BM&FBovespa)と証債権取引決済・保管センター(Cetip)が合併して設立されたB3社でのIPOの公募価格を決定する。
Blau Farmaceutica社の新規株式公開に続いて、小売業界のRi Happy社並びにCentauro社、電力エネルギー業界のNeoenergia社が今年上半期のIPOを予定している。
また金融機関の Inter銀行並びにJHSF社、 Codemig社、Almeida Jr.社、 Notredame Intermedica 社、Hapvida社、 Saneago社などはすでに主幹金融機関と契約して、ロードショーの準備を行っている。
ブラデスコ銀行BBI社のレアンドロ・ミランダ取締役は、B3社での資金調達の80%は新規株式公開であり、残りは増資(Follow-ons)による資金調達が大半を占めると説明している。
2018年上半期の新規株式公開(IPO)並びに増資(Follow-ons)による資金調達総額は、250億レアルに達すると予想、今年1年間では400億レアルと昨年並みの資金調達が予想されている。
2018年上半期の大型の新規株式公開(IPO)件数は、10件~15件が見込まれているが、今年下半期は10月の大統領選の影響で上半期のIPO件数を大幅に下回ると予想されている。(2018年2月4日付けエスタード紙)