サンパウロ証券取引所(BM&FBovespa)と証債権取引決済・保管センター(Cetip)が合併して設立されたB3社に上場している中規模銀行6社の今年第3四半期の平均純益は、前年同期比41.0%と大幅に増加している。
中規模銀行6社の第3四半期の純益総額は、前年同期比41.0%増加の4億1,590万レアル、唯一Pine銀行の今年第3四半期の純益は、マイナス2億4,400万レアルを記録している。
調査対象のABC Brasil銀行の第3四半期の純益は、前年同期の1億280万レアルから1億410万レアルと僅かに増加、前記同様にPan 銀行はマイナス1,300万レアル、1億1,100万レアルの黒字を計上、Banrisul銀行は1億500万レアル、2億2,050万レアル、 Daycoval銀行は8,580万レアル、1億4,940万レアル、Parana銀行は2,030万レアル、7,490万レアルの黒字を計上している。
調査対象の6銀行の今年第3四半期のクレジット部門の平均純益は前年同期比5.4%増加に留まっているが、9月の6銀行のクレジット残高は前年同月比3.0%増加の964億レアルに留まっている。
中銀の政策誘導金利(Selic)は昨年10月から連続して引き下げられて7.5%まで低下しており、企業にとって資金調達が容易になるとDaycoval銀行投資担当部門のRicardo Gelbaun取締役はコメントしている。
6銀行の今年第3四半期の貸倒引当金総額は、前年同期比10%増加の11億レアルであったが、今年第3四半期の純益はマイナス2億4,400万レアルを記録しているPine銀行の貸倒引当金総額は3億1,700万レアルで昨年同期の5,000万レアルから大幅に上昇している。
第3四半期決算で唯一赤字を計上したPine銀行の今年第3四半期の90日以上の延滞率は、4.2%と昨年同期の1.5%から大幅に上昇して純益悪化に繋がっていた。
今年第3四半期に2億2,050万レアルの純益を計上した南大河州立銀行のBanrisul銀行では、延滞率増加に対応するために大幅な不良貸付残高(PDD)を引き続き確保している。(2017年11月24日付けヴァロール紙)