ペトロブラス石油公社関連のラヴァ・ジャット作戦関連汚職問題などで、大手ゼネコン企業幹部の逮捕が相次いで企業イメージが悪化、連邦政府によるインフラコンセッション入札参加が禁止されている影響で、ゼネコン各社の資金調達が困難を極めており、ゼネコン企業の淘汰が進んでいる。
ラヴァ・ジャット作戦関連汚職問題の発覚で、2015年から大手企業による会社役員賠償責任保険(D&O保険)の加入が急増しており、また今年上半期に発覚した『Operação Carne Fraca』(規格外混入食肉作戦)の食肉偽造事件でさらに拍車がかかっている。
2014年のブラジル国内の会社役員賠償責任保険(D&O保険)のプレミアムは2億2,760万レアル、賠償金額は1億2,930万レアルであったが、前記同様に2015年のD&O保険のプレミアムは3億6,810万レアルに急増したにも関わらず、賠償金額は1億4,140万レアルに留まっていた。
2016年の会社役員賠償責任保険(D&O保険)のプレミアムは3億7,280万レアル、賠償金額は1億3,930万レアルと僅かに前年を下回ったが、今年初め9カ月間のプレミアムは2億5,870万レアルに対して、賠償金額は前年同期比94.2%増加の1億5,470万レアルに達している。
会社役員賠償責任保険(D&O保険) は、保険契約者である会社と保険者である保険会社の契約で、被保険者とされている役員等の行為に起因して、保険期間中に被保険者に対する損害賠償請求で、被保険者が被る損害を填補する保険。(2017年11月16日付けヴァロール紙)