JBSオーナーによる報償付の司法取引証言でテメル政権の行方が不透明となり、目前に迫っていた労働法改正並びに年金・恩給改革など一連の構造改革案の国会審議が大幅に遅れると予想され、中銀の最終フォーカスレポートの予想が大幅に修正されている。
昨日発表の中銀の最終フォーカスレポートによると、今年のインフレ指数の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前週まで11週間連続で下方修正されていたにも関わらず、JBSオーナーによる司法取引証言の影響で一転して前回予想の3.92%から3.95%に上方修正されている。
また2018年の広範囲消費者物価指数(IPCA)は、前回予想の4.34%から4.40%と1.0%以上上方修正された一方で、今後12カ月間のIPCA指数は、4.65%から4.62%に下方修正されている。
また今年末のレアル通貨に対するドルの為替は、前回予想のR$3.23からR$3.25,2018年はR$3.36からR$3.37にそれぞれ修正され、今年並びに来年末の政策誘導金利 (Selic)は、それぞれ8.50%に据置かれた一方で、今年の平均Selic金利は、前回予想の10.19%から10.28%に修正されている。
2週間前の中銀は、現在のSelic 金利12.25%を1.25%切り下げて11.0%と予想していたが、明日31日に開催される通貨政策委員会(Copom)では、今月中旬に発生したJBSオーナーによる司法取引証言の影響で、Selic 金利は1.00%の切下げに留まると予想されている。
また金融機関41人のエコノミスト対象のSelic 金利予想では、大半の35人のエコノミストが1.0%の切下げでSelic 金利は10.25%に留まると予想。しかしフォーカスレポート作成の協力金融機関の中でも的中率が最も高いトップ5銀行の今年末のSelic 金利は前回予想の8.15%から8.63%、IPCA指数は3.89%から3.70%、前記同様に2018年は8.00%、4.30%をそれぞれ予想している。
また中銀の最終フォーカスレポートの今年の国内総生産(GDP)伸び率予想は、前回予想の0.50%増加から0.49%増加に下方修正、2018年のGDP伸び率は3.50%から2.50%増加に下方修正している。
Fibra銀行では、今年のGDP伸び率は一連の構造改革案の国会審議の遅れの影響で、前回予想の1.0%から0.5%増加に下方修正、2018年のGDP伸び率は、前回予想の2.30%から1.80%増加に下方修正している。
またコンサルタント会社4Eでは、今年のGDP伸び率は前回予想のマイナス0.1%からマイナス0.3%、2018年のGDP伸び率は前回予想の2.5%から1.2%増加とそれぞれ大幅な下方修正を行っている。
6月1日にブラジル地理統計院(IBGE)は、今年第1四半期の正式な国内総生産(GDP)を発表するが、前四半期比では0.9%増加を予想しているにも関わらず、第2四半期のGDP伸び率は政治危機の影響でマイナスになると予想している。(2017年5月30日付けヴァロール紙)