昨年の海外投資家によるブラジル国内への証券取引や国債購入などによる外貨流入から外貨流出を差引いた外貨流出残は、42億5,000万ドルと2015年の94億1,000万ドルの外貨流入残から一転して、海外投資家の資金引上げにつながっている。
昨年下半期はジウマ大統領罷免、ミッシェル・テーメル政権誕生したにも関わらず、ペトロブラス石油公社関連のラヴァ・ジャット作戦関連汚職問題の拡大、継続する失業率増加、ドナルド・トランプ氏(共和党)の次期アメリカ大統領の確定で、米国内での雇用拡大を重視した保護貿易強化、強い自国通貨、巨大な国内インフラ投資などを発表している影響で、新興国を中心に為替や株式市場が混乱をきたしている。
2016年の貿易収支は、輸出入金額とも前年を下回ったにも関わらず、輸入総額の減少幅が輸出総額の減少幅を大幅に上回った影響で、476億9,200万ドルの黒字計上。
昨年の貿易収支黒字476億9,200万ドル計上がなければ、外貨流入から外貨流出を差引いた外貨流出残は515億6,000万ドルに達していたとテンデンシア・コンスルトリア社エコノミストのシルヴィオ・カンポス氏は指摘している。
2016年の輸出総額は1,852億4,400万ドル、1日当たりの平均輸出額は前年比マイナス3.5%、2016年の輸入総額は1,375億5,200万ドル、1日当たりの平均輸入額は、前年比マイナス20.1%と輸出額の落込みを大幅に上回っている。
2016年の輸出総額並びに輸入総額は3年連続で前年割れを記録、2016年の貿易総額は3,227億9,000万ドルで2009年に記録した貿易総額2,807億2,000万ドル以来では、継続する国内の経済リセッション並びに世界貿易縮小の影響を受けて最低の貿易総額まで落ち込んでいる。
中銀の発表によると昨年12月の外貨流入から外貨流出を差引いた外貨流出残は10億9,000万ドルを記録、金融市場からの外貨流出は90億1,000万ドルに達していたが、貿易収支は79億2,000万ドルの黒字を計上して流出残が10億9,000万ドルに留まった。
しかし2017年は、70人以上に及ぶオデブレヒト社幹部による罪の軽減と引き換えとする報償付の供述によるラヴァ・ジャット作戦関連汚職問題の与野党議員への疑惑拡大、保護貿易を唱えるドナルド・トランプ氏の大統領就任による外的要因など不透明感が増している。
昨日中銀は2016年のスワップ為替取引決算を発表、16%のドル安の為替の影響で755億6,000万ドルの利益を計上、2015年の896億6,000万ドルの赤字から一転して黒字を計上、また外貨準備高は3,710億ドルを維持している。(2017年1月5日付けエスタード紙)