11月29日及び30日に開催された中銀の通貨政策委員会(Copom)では、継続する経済リセッション並びに高止まりする失業率にも関わらず、現在14.00%の政策誘導金利 (Selic)は0.25%引き下げて13.75%に決定している。
前回10月の0.25%引き下げに続いて2回連続の0.25%引き下げに留まった一因として、ドナルド・トランプ氏(共和党)の次期アメリカ大統領確定で、米国内での雇用拡大を重視した保護貿易強化、強い自国通貨の維持、巨大な国内インフラ投資などを発表している影響で、新興国を中心に為替や株式市場が混乱をきたしている外的要因が大きく影響している。
Broadcastプロジェクションの70人金融スペシャリスト対象の調査によると、大半の60人は0.25%の切下げを予想、僅かに10人だけが0.50%の切下げを予想していた。
7四半期連続する経済リセッションによる国内景気低迷並びに高止まりする失業率、サービス部門のインフレ指数低下、第3四半期のGDP伸び率マイナス0.8%などSelic金利の引き下げ要因があるにも関わらず、来年1月に就任するトランプ大統領の不透明な言動、歳出上限法案、二重帳簿恩赦問題など混乱する政治問題がSelic金利の引き下げ幅を不透明にしている。
デフレ傾向並びに経済回復が予想を大幅に遅れているために、来年1月のSelic金利は、0.5%引き下げられて13.25%まで低下するとゴールドマン・サックス銀行ラテンアメリカ地域担当のアルベルト・ラモス取締役は予想している。
中銀はSelic金利引き下げサイクル入りを示唆しているにも関わらず、海外要因に大きく左右されるとFibra銀行チーフエコノミストのクリスティアーノ・オリヴェイラ氏は説明している。
世界のインフレ指数を差引いた実質金利比較では、ブラジルの実質金利は5.45%でトップ、ロシアが3.68%で続いており、中国2.20%、メキシコ2.12%、インド1.97%、ポーランド1.70%、マレーシア1.58%、インドネシア1.39%、コロンビア1.19%、タイ1.16%となっている。(2016年12月1日付けエスタード紙)