2年以上継続する経済リセッションの回復サイクル入りが不透明であり、10月の自動車生産やセメント生産の回復が一向に見られないために、金融スペシャリストは、2017年の経済成長率の下方修正を余儀なくされている。
更にドナルド・トランプ氏(共和党)の次期アメリカ大統領の確定で、米国内での雇用拡大を重視した保護貿易強化、強い自国通貨、巨大な国内インフラ投資などを発表している影響で、新興国を中心に為替や株式市場が混乱をきたしており、トランプ氏の当選後のドルに対するレアル通貨は大幅に下落、またサンパウロ平均株価も6万ポイントを割っている。
トランプ候補の大統領選当確で今年並びに来年のブラジルの国内総生産伸び率の下方修正をFactor銀行では余儀なくされており、今年のGDP伸び率を前回予想のマイナス3.0%からマイナス3.5%、来年のGDP伸び率も1.0%前後に下方修正している。
第3四半期の鉱工業生産は前月比マイナス1.1%、小売販売はマイナス2.7%に留まって消費が停滞しており、JPG Gestão de Recursos社チーフエコノミストのフェルナンド・ロッシャ氏は、第4四半期の鉱工業生産は前四半期比マイナス0.2%と予想している。
今年第1四半期の鉱工業生産は前四半期比マイナス1.9%、自動車や建材を含む広範囲小売販売はマイナス2.2%、前記同様に第2四半期は1.1%増加、マイナス2.4%、第3四半期はマイナス1.1%、マイナス2.7%であった。
10月のセメント生産は前月比マイナス2.3%、トラック生産はマイナス12.2%、トラックやバスを含む自動車生産は、マイナス3.0%と依然として落ち込んでいる。
トランプ氏の次期大統領の決定の影響を受けて、連邦準備制度理事会(FRS)の利子引き上げ幅が拡大する可能性が上昇一方で、11月の中銀の通貨政策委員会(Copom)での政策誘導金利 (Selic)の0.5%引き下げ予想は、0.25%に縮小すると予想されている。
Fibra銀行チーフエコノミストのクリスティアーノ・オリヴェイラ氏は、トランプ氏の次期大統領の決定で、今年のブラジルのGDP伸び率を前回予想のマイナス3.0%からマイナス3.7%と大幅に下方修正している。
またFactor銀行チーフエコノミストのジョゼ・フランシスコ・デ・リマ・ゴンサルヴェス氏は、今年のGDP伸び率を前回予想のマイナス3.3%に据置いたが、来年のGDP伸び率は0.5%増加に下方修正している。(2016年11月14日付けヴァロール紙)