ブラジル国内経済停滞からの回復基調が依然として不透明、また上昇一途の失業率、継続するインフレ高、実質賃金の減少、クレジット負債増加、政策誘導金利(Selic)高に伴う他の確定金利付き投資ファンドへの流出などの要因で、ポウパンサ預金の引出額が預金額を8カ月連続で上回っている。
8月のポウパンサ預金の引出額は、預金額を44億7,000万レアル上回って昨年12月以降では8カ月連続で引出額が上回っており、引出額が預金額を上回り始めた2015年初めからの引出総額は、216億レアルに達して8月の預金残高は6,411億レアルまで減少している。
2015年初めからポウパンサ預金の引出額は預金額を上回り始めたにも関わらず、唯一昨年12月は、民間サラリーマンや公務員に対するボーナスに相当する13か月目のサラリー支給で預金額が引出額を上回った。
しかし今年1月の引出額は、都市不動産所有税(IPTU )並びに自動車所有税(IPVA)の支払い開始、子供の学用品購入出費、クリスマスプレゼント購入の分割支払い開始などが重なった要因で預金額を120億レアル上回っていた。
ブラジルで一番手軽な銀行での貯金オプションである1ヶ月定期預金のポウパンサ(poupança)は、最低預入額が極めて低くて非課税、毎月の満期日以前に引き出してしまうとその月の利息は受け取れないが、いつでも引き出しが可能な流動性のある預金として一般に知られている。
ポウパンサ預金からの引出が増加している要因として、一般家庭の負債削減はもとより、14.25%の高金利を維持している政策誘導金利(Selic)に伴って、多少リスクは高いものの大半の確定金利付き投資の金利がポウパンサを上回っているために、ポウパンサ預金から他の投資に資金が流れている。(2016年9月7日付けエスタード紙)