ブラジルで事業を展開している多国籍企業は、レアル通貨に対するドル安の為替傾向となっているため、7月の本国への利益・配当金送金は前年同月の3倍に相当する16億3,900万ドルを記録している。
また8月初め3週間の外資系企業による償還期間が2021年の確定金利付きのブラジル国債などの国債売却による本国への送金は、21億1,700万ドルに達して前年同月の3億2,800万ドルの6倍以上の送金を記録している。
7月の海外投資家による対内直接投資残高は、ブラジル資本のブラデスコ銀行による外資系銀行であるHSBC銀行の買収案件が大きく影響して僅かに7,800億ドルに留まり、1995年3月に記録した2,400万ドル以降では最低の対内直接投資額残高となっている。
しかし8月初め3週間の海外投資家による対内直接投資額は52億ドルに達し、中銀では8月の対内直接投資残高は70億ドルの黒字計上を予想、8月の経常収支赤字8億ドルをカバーすると予想している。
今年7月の経常収支赤字は40億5,000万ドル、今年初め7か月間の経常収支は、貿易収支が230億ドルの黒字を計上して125億4,100万ドルの赤字に留まって2009年以降では最低記録、昨年同期の経常収支赤字は435億7,200万ドルを記録していた。
今年7月の過去12か月間の経常収支赤字は、GDP比1.57% まで減少して2009年12月のレベルまで低下しており、昨年7月の過去12か月間の経常収支赤字はGDP比4.34%から大幅に減少、中銀では今年の経常収支赤字をGDP比0.83%に相当する150億ドルを予想している。
7月のサービス部門の国際旅行収支は8億9,500万ドルの赤字を計上、今年初め7か月間の国際旅行収支は42億7,200万ドルの赤字江を計上しているにも関わらず、ドル高の為替でブラジル人による海外旅行での支出が大幅に減少した影響で、昨年同期の82億500万ドルから半減している。
8月初め3週間までの国際旅行収支は、リオオリンピック開催の影響を受けて海外旅行客によるブラジル国内での支出が4億1,700万ドルと昨年同月の2億9,700万ドルから大幅に上昇している。
8月初め3週間までの海外旅行客によるブラジル国内での支出4億1,700万ドルに対して、ブラジル人による海外での支出は9億3,700万ドル、国際旅行収支は5億2,000万ドルの赤字を計上している。
今年初め7か月間の海外在住のブラジル人による送金総額は13億6,600万ドル、そのうち米国在住ブラジル人による送金は42%に相当する5億9,600万ドル、一方でブラジル人による海外への送金総額は6億4,800万ドル、そのうち米国在住のブラジル人向け送金は1億5,600万ドル、次いでボリビアへは4,000万ドルが送金されている。(2016年8月24日付けヴァロール紙)