ブラジルで一番手軽な銀行での貯金オプションである1ヶ月定期預金のポウパンサ(poupança)は、最低預入額が極めて低くて非課税、毎月の満期日以前に引き出してしまうとその月の利息は受け取れないが、いつでも引き出しが可能な流動性のある預金として一般に知られている。
しかし長引く経済リセッションでブラジル国内経済が停滞、上昇を続ける失業率、継続するインフレ高、実質賃金の減少、クレジット負債増加、政策誘導金利(Selic)高に伴う他の確定金利付き投資ファンドへの流出などの要因で、ポウパンサ預金の引出が預金を上回っている。
7月のポウパンサ預金の引出は預金を11億レアル上回っており、また今年初め7か月間のポウパンサ預金引出残高は437億レアルに達して、1995年1月から統計を取り始めて最大の引出残高を記録している。
7月のポウパンサ預金の預金総額は1,597億レアル、引出総額は1,609億レアル、今年初め7か月間のポウパンサ預金の引出額は前年同期比6.6%増加、7月末のポウパンサ預金残高は6,413億レアルまで減少している。
2012年1月~7月間のポウパンサ預金は、預金総額が引出総額を237億レアル上回る黒字を計上、2013年は376億レアルの黒字、2014年は136億レアルの黒字であったが、2015年は410億レアルの赤字に転じ、今年も437億レアルの赤字を計上している。(2016年8月5日付けエスタード紙)