180日間の停職となっているジウマ政権に代わってミッシェル・テーメル暫定政権の誕生、エンリケ・メイレーレス財務相経済班の財政再建や経済活性化政策発表への期待などの影響を受けて、ドルに対するレアル通貨上昇やサンパウロ平均株価(Ibovespa)の上昇に結び付いている。
今年のレアル通貨に対するドル為替は20%以上下落、またサンパウロ平均株価(Ibovespa)はすでに28%上昇して、国内外の投資家の信頼回復に伴って今後更に上昇するとヴォトランチン銀行エコノミストのロベルト・パドヴァーニ氏は予想している。
今後数年間に国内外の投資ファンドは、金融市場投資を含めて長期投資となる製造業部門のM&A案件などに対して500億ドルの投資が見込まれており、またDEM(民主党-リオ州選出 )のロドリゴ・マイア下院議長選出も投資には追い風になると見込まれている。
エンリケ・メイレーレス財務相は、2017年の財政プライマリー収支赤字を1,390億レアルに設定、今年の財政プライマリー収支赤字1,705億レアルよりも315億レアルの削減するため最大限の歳出削減を行うが、予算作成時の公共支出調整率上限を設定する憲法改正法案(PEC)の承認にかかっている。
エンリケ・メイレーレス財務相を柱とする経済班が作成した2017年度予算案の国会提出は、政治的混乱を避けるために停職中のジウマ・ロウセフ大統領罷免の上院での採決後になると予想されており、また年金・恩給改革の早急な発表も投資家は大いに注目している。
コンサルタント会社Grant Thornton社のInternational Bussines Reportによると、今後12か月間の投資対象国としてブラジルはランクを26位から23位に上げており、ラテンアメリカ諸国ではメキシコ並びにアルゼンチンと共に最も注目されている。
現在のブラジルの社債や国債、貸付債権などの信用リスクに対して、保険の役割を果たすデリバティブ契約のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)は、290ポイント以下まで減少、2015年末には540ポイントを突破してヴェネズエラ並びにギリシャ、ウクライナ並みまで信用が低下していた。
BTG パクツアル銀行では、海外の投資ファンドが今後ブラジル国内に300億ドル~350億ドルの投資を行うと予想、KPMG並びにブラジルプライベート・エクイティ&ヴェンチャーキャピタル協会では、プライベート・エクイティファンドが390億ドルを投資すると予想している。
国連の2016年~2018年の投資ランキング調査によると、現在のブラジルは7位にランクされているが、2014年は中国並びに米国、インドに次いで4位であった。過去4年のM&Aを除く製造業部門への直接投資は480億ドルから179億ドルまで減少していた。(2016年7月17日付けエスタード紙)