ブラジル民間銀行最大のイタウー銀行の第1四半期の純益は、クレジット部門の縮小並びに延滞率の増加などの要因で前年同期比9.9%減少の52億レアルに留まったにも関わらず、民間銀行では最高の純益を計上している。
イタウー銀行の第1四半期の純益が二桁近くまで減少した要因として、昨年から続く経済リセション、連邦警察のペトロブラス石油公社関連ラヴァ・ジャット作戦汚職問題による公共事業プロジェクト停止や新規インフラ事業取消による関連ゼネコン企業へのクレジット縮小、中小企業や個人向け与信強化、上昇を続ける延滞率の増加などとなっている。
2014年最終四半期に始まったラヴァ・ジャット作戦汚職問題の影響でブラジルの民間銀行ではクレジット部門の縮小を余儀なくされており、また延滞率の増加に伴ってイタウー銀行の第1四半期の引当金は72億レアルに達している。
ペトロブラスが資本参加をしてプレソルトの原油・天然ガス開発向け28隻のプラットフォームFPSO建造する目的で2011年に設立されたSete Brasil社は先週企業更生法を申請、イタウー銀行では同社に19億レアルのクレジットを擁している。
またブラデスコ銀行もSete Brasil社に資本参加しているが、Sete Brasil社の企業更生法企業更生法を申請に対して8億6,800万レアルの引当金を手当てしており、Sete Brasil社に出資している大手民間銀行は軒並み収益を圧迫されている。
イタウー銀行では、今年のクレジット部門は延滞率の増加に伴って前年比0.5%減少から最大で4.0%増加に留まると見込んでいるが、延滞率が非常に低い公務員並びに年金・恩給受給者向け口座連動型クレジットや一般消費者向け住宅クレジットは増加すると見込んでいる。
法人向けクレジットのうち中小企業向けクレジットの過去3か月間の90日以上の延滞率は0.7%増加して4.3%に達し、イタウー銀行のクレジット部門の平均延滞率3.9%を上回っている。
イタウー銀行の第1四半期の純資産は前年同期比10%増加の1,066億4,000万レアル、クレジット残高は4.8%減少の5,174億8,000万レアル、引当金は31.1%と大幅増加の72億レアルに達している。
今年第1四半期のイタウー銀行並びにブラデスコ銀行、サンタンデール銀行の純益総額は、前年同期比5.56%減少の109億6,500万レアルに留まっており、またこれらの民間銀行の延滞率の改善は2018年にずれ込むと予想されている。
今年3月末のイタウー銀行並びにブラデスコ銀行、サンタンデール銀行の不渡り可能総額は前年同期比25.55%増加の829億2,900万レアル、昨年12月末よりも3.13%増加、引当金総額は14%増加の157億700万レアルとなっている。(2016年5月4日付けエスタード紙)