米シティグループはブラジルのクレジットカード・消費者金融部門売却のために譲渡先を選定中であり、昨年8月に英金融大手HSBCホールディングスは、業績不振のブラジル部門を52億ドルでブラジル2位の民間銀行ブラデスコ銀行に売却すると発表している。
また昨年11月にラヴァ・ジャット作戦による汚職事件に対する捜査妨害容疑で、労働者党(PT)重鎮のデルシリオ・アマラル上院議員並びに資産家で独立系投資銀行国内最大手のBTGパクチュアル銀行のアンドレ・エステベス最高経営責任者(CEO)が逮捕されて銀行経営に大きな影響を受けている。
中堅銀行のPINE銀行並びに Indusval銀行、 Fibra銀行は2015年の決算悪化でクレジット部門の縮小を余儀なくされており、また連邦貯蓄金庫やブラジル銀行は延滞率の増加に伴ってクレジット部門縮小を余儀なくされている。
寡占度指数とも呼ばれるブラジルの銀行ハーフィンダール・ハーシュマン・インデックス(Herfindahl-Hirschman Index, HHI)の推移では2007年3月は10.45ポイントで寡占率は低かった。
リーマンブラザーズ証券会社破産をきっかけとした世界金融危機直後のブラジルの銀行ハーフィンダール・ハーシュマン・インデックスは1.315ポイントに急上昇、2012年9月は1,451ポイント、2015年12月は1,573ポイントとなっている。
2007年12月のブラジル4大銀行のマーケットシェアは54.67%、10大大銀行のマーケットシェアは84.73%、前記同様に2014年12月は76.06%、91.95%とそれぞれマーケットシェアが大幅に上昇、しかし2015年12月は74.49%、91.86%とそれぞれ僅かにマーケットシェアが減少している。
中銀統計によると、1年前のブラジルの商業銀行のクレジット平均延滞率は2.8%であったが、今では3.5%に上昇して悪化、イタウー銀行やブラデスコ銀行など大手民間銀行では、クレジット部門縮小している影響で企業経営者は資金繰りに四苦八苦している。(2016年3月28日付けヴァロール紙)