昨日3日のブラジル地理統計院(IBGE)の発表によると、昨年のブラジルの国内総生産(GDP)伸び率はマイナス3.8%を記録、今年もマイナス3.0%以上と予想されており、1929年の世界恐慌に端を発した1930年~31年のブラジルの経済リセションと同様に昨年に続いて今年も経済リセッションに落ち込むことが明確になってきており、株価の下落並びにドル高の為替が進行すると予想されている
しかし19日に最高裁の判断で突然釈放されたデウシジオ・アマラウ上議(PT)が、報償付供述(司法取引)をしたとの噂が飛び交い、昨日は発売された雑誌“Isto E”にジウマ・ロウセフ大統領並びにルイス・イナシオ・ダ・シルヴァ元大統領が関与した暴露記事が記載されているとの噂で金融市場が大混乱した。
この噂の記事でジウマ・ロウセフ大統領の罷免の可能性が上昇して、ブラジル経済活動の回復が早まるとの憶測でサンパウロ証券取引所の関係者は“潮目が大きく変わる”と見込んで、サンパウロ平均株価(Ibovespa)の終値は5.12%高騰の4万7,193.39ポイントに達し、2009年10月29日以降では最高の平均株価を記録した。
この早期のジウマ・ロウセフ大統領の罷免に関する噂は連邦公社の株価を押し上げ、ペトロブラス石油公社の優先株価は16.28%高騰の6.57レアル、普通株価は12.47%高騰の9.11レアルを記録している。
また今月1日に米商務省が中国、ブラジル、日本など7カ国製の冷延鋼板に対するアンチダンピング調査で不当廉売を認める仮決定を発表、ブラジルからの輸入鋼材の課税率が中国製よりも低く設定されたために、昨日のウジミナスの優先株価は35.11%、ゲルダウ社は15.20%、CNS社は15.04%それぞれ高騰してサンパウロ平均株価を押し上げる要因となった。
昨日のレアル通貨に対するドルの為替は2.07%下落してR$3.8102を記録、昨日の石油の国際コモディティ価格は、午前中に上昇した後下げに転じてドルの為替は安定して推移していたにも関わらず、 “Isto E”の暴露記事が唯一ドル安の為替に転じた要因と見られている。
デウシジオ・アマラウ上議(PT)による報償付供述が糸口となって、金融市場の“潮目の変わり時”になる可能性があり、ジウマ大統領の罷免問題を巡って与野党間の攻防が激しくなると予想されている。(2016年3月4日付けエスタード紙)