米国格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、ブラジルは政治問題終止や経済リセッション脱出のための経済活性化政策の調整プロセスの遅れなどの要因で、ブラジルの格付けを「BBプラス」から「BB」に引き下げ、見通しは「ネガティブ」とした。
S&Pは昨年9月にブラジルを投資適格級からジャンク級(投機的等級)に格下げ、現在、3大格付け会社では、S&Pとフィッチ・レーティングスがブラジル国債を外貨建て、自国通貨建ともに非投資適格とし、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、辛うじて投資適格級の最下位に格付けを維持しているにも関わらず、大半の金融アナリストはジャンク級への格下げは時間の問題と予想されている。
国会ではジルマ・ロウセフ大統領の弾劾手続きが進められるなど混迷する政治状況が財政再建計画を更に遅らせる可能性を高めており、またS&Pでは2015年のGDP伸び率はマイナス3.6%、2016年もマイナス3%の落込み予想、GDP伸び率が回復するのは2017年以降と予想している。
またS&Pが見通しを「ネガティブ」にした理由として、昨年から継続する政治情勢混乱と経済低迷でさらに格下げとなる確率が3分の1以上あると指摘している一方で、仮に政治的不安定要素が改善され、堅実な経済政策の遂行ができる状況になれば、見通しを「安定的」に引き上げると説明している。
ブラジルと同じ格付け「BB」としては、アラビア湾のほぼ中央のアラビア半島沿いに位置するバーレン王国並びにボリヴィア、コスタ・リカ、クロアチア、グアテマラ、パラグアイ、ブラジルと同じ見通し「ネガティブ」はクロアチアだけでバーレン王国並びにボリヴィア、コスタ・リカ、グアテマラの見通しは「安定的」、パラグアイは「ポジティブ」となっている。
格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は2008年にブラジルの格付けを投資適格級となるBBB-、2011年にはBBBに更に引き上げたが、 2014年には BBB-に格下げ、 2015年9月には ジャンク級のBB+に引下げ、 今回更にBBに引下げている。
S&Pによる格下げ発表後にネルソン・バルボーザ財務相は、連邦政府の財源確保のための連邦歳入分離法(DRU)の期限延長並びに金融取引暫定納付金(CPMF)の徴収再開のための法案成立、また中期的な国庫庁の歳出抑制を目的とした社会保障改革法案を今年4月までに国会に提出すると発表、S&Pによる格下げは一時的なものであると強調している。(2016年2月18日付けヴァロール紙)