2015年初めからの3四半期連続の経済リセッションやジウマ・ロウセフ大統領に対する罷免請求受理、財政再建策の承認問題などの政治的不安定要素の増大、ジョアキン・レヴィ財務相の辞任、インフレ抑制のための金利引上げ、鉱物や農畜産商品の国際コモディティ価格低迷など、昨年はブラジル経済にとっては歯止めがきかない逆風が吹き荒れていた。
また昨年末のフィッチ社によるブラジルの信用格付の投資不適格級落ちで投資不適格級への格下げは9月のスタンダード&プアーズに次ぐ2社目、また世界3大格付会社の一つムーディーズ・インベスターズ・サービスは、昨年12月のブラジルの信用格付は投資適格級で最低の「Baa3」に据置、しかし格下げ方向で見直す方針を発表していた。
国際的信用が低下に伴って連邦政府にとって海外市場での資金調達は、困難となってきており、償還期間が2025年のグローバル国債発行の金利は過去12か月間で3.81%上昇して16.11%に達している。
しかし資源供給国とみなされている他の新興国の外債発行の金利も軒並み上昇してきているにも関わらず、過去12か月間のメキシコの10年物の外債発行金利は0.39%上昇の6.81%に留まっている。
また銅鉱生産では世界3位のペルーの過去12か月間の10年物の外債発行金利は0.40%上昇の7.00%、ウクライナ危機に対する欧米による経済制裁を受けているにも関わらず、ロシアの過去12か月間の10年物の外債発行金利は、3.61%減少して10.44%とブラジルを大幅に下回っている。
また中国の経済成長率が大幅な下方修正を余儀なくされているにも関わらず、香港の過去12か月間の10年物の外債発行金利は僅かに0.11%上昇の1.49%に留まっており、インドは0.12%減少の7.76%となっている。
現在の債務不履行に備える保険のような商品であるブラジルの金融派生商品の保証料率(CDS)は486ポイントまで上昇しているが、2015年1月のワールドカップ開催前は僅かに210ポイントであった。
過去12か月間のブラジルの金融派生商品の保証料率(CDS)は2倍に増加、メキシコは74ポイントから185ポイントに上昇したが、ブラジルの486ポイントを大幅に下回っており、ロシアは351ポイント、中国は119ポイントに留まっている。(2016年1月14日付けヴァロール紙)