米国格付け会社フィッチ・レーティングスは、ブラジルの債務信用格付けを投機的等級(ジャンク級)の一段階上の水準に引き下げ、見通しをネガティブ、財政の悪化次第では今後18か月間以内に更なる格下げがあり得ると発表している。
フィッチはブラジルの信用格付け「BBB」から1段階引き下げて投資適格級としては最低の「BBB-」を付与して投資適格級をかろうじて維持したために、昨日のドル為替の終値は0.47%減少のR$3.80、サンパウロ平均株価(Ibovespa)は0.96%上昇の4万7,161.15ポイントとなった。
ブラジル経済・財政の不振は長期化する可能性が高く、政治的な不透明感が今後も広い意味での信頼感を圧迫する可能性が50%以上で今後12か月~18か月間に投機的等級の「BB+」に格下げされる可能性をフィッチ・サウスアメリカのShelly Shetty氏は指摘している。
連立与党が対立する困難な政治的環境は、連邦政府が目指す立法での進展を妨げており、また困難な財政健全化や深刻化する経済リセッションからの脱出が困難をきたしているために、今年のGDP伸び率はマイナス3.0%に達すると予想されている。
8月に米国格付会社ムーディーズは、ブラジルの自国通貨建てと外国通貨建ての長期債務格付けを「Baa2」から「Baa3」に引き下げたにも関わらず、辛うじて投資適格級としては最低水準を維持、また9月初めに米国の格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、ブラジルの長期外貨建てソブリン格付けを「BBBマイナス」から1段階下の「BBプラス」 のジャンク級に引下げている。
米国格付会社ムーディーズが「Baa3」から1段階下の「Ba1」若しくはフィッチが「BBB-」から1段階下の「BB2」に格下げすれば、3社のうち2社の格付けが投機的等級(ジャンク級)となり、海外投資家は一斉にブラジルから資金引上げを行ってブラジルの信用が一挙に崩れる危険性が高まる。(2015年10月16日付けエスタード紙)