昨日、米国格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、現在の格付け投資適格級としては最低水準の「BBBマイナス」を据え置いたにも関わらず、格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。
ブラジル経済が堅調に回復しなければ今後1年から1年半の間に格下げが行われる可能性があり、引き下げられればブラジルは投資適格級の格付けを失うことになる。
格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたニュースで外国為替市場では、ブラジルのレアル通貨はドル為替に対してR$3.43と約2%急落して12年ぶりの安値を更新したが、終値は0.27%上昇のR$3.37 にとどまった。
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げたが、先週、連邦政府は今年の財政プライマリー収支黒字目標のGDP比1.13%に相当する663億レアルをGDP比0.15%に相当する87億4,000万レアルに引き下げると発表したことは決定的な要因とはなっていない。
S&Pは見通し引下の要因として、インフラ整備に対する民間投資促進政策の遅延や明確でない経済政策に対する投資家の信頼低下などによってブラジル経済の成長低迷が続くと見込まれており、また財政支出の拡大および政府債務の増加が想定されることなどを指摘している。
ジウマ大統領の支持率下落による政権の求心力低下や連立与党による財政健全化法案成立の阻止する動きなどブラジル国内の政治経済情勢が更に混乱してきており、今後の見通しが更に不透明となっている。(2015年7月29日付けエスタード紙)