中銀では国内経済の停滞や年末には14.0%を突破する政策誘導金利(Selic)の高止まり、与信強化によるクレジット部門の縮小などの要因で、今年の商業銀行のクレジット部門の伸び率は前年比9.0%と過去12年間で最低の伸び率にとどまると予想している。
2008年のリーマンブラザーズ証券会社破産をきっかけとした世界金融危機後のブラジルでは、公立銀行が連邦政府の要請によってクレジットを積極的に拡大してきており、今年も銀行のクレジットは公立銀行が牽引すると予想されている。
また過去数年間は延滞率が低くて長期クレジットの新車購入クレジット並びに住宅建設ブームによる住宅購入向けクレジットが牽引して、商業銀行などのクレジット部門は大幅に伸びていた。
しかし上昇を続けるインフレ指数を抑制するための高金利政策の導入による一般家庭の負債増加、延滞率増加に伴う与信強化による厳しいクレジット承認、国内経済停滞による家庭消費の減退や雇用不安の拡大などの要因で、クレジット部門が縮小してきている。
ファクター銀行エコノミストのジョゼ・フランシスコ・デ・リマ・ゴンサルベス氏は、家庭消費の減退や雇用不安の拡大などの先行きの景況感の悪化に伴って、今年のクレジット部門の伸び率は10%を下回ると予想している。
中銀の前回予想の今年のクレジット部門の伸び率は前年比11.0%であったにも関わらず、今回は9.0%と2.0%も大幅に引き下げており、また昨年のクレジット部門の伸び率は前年比11.3%と5年連続で前年を下回っていた。
5月の商業銀行の平均年利は42.5%と2001年以降では最高の年利を記録、クレジットカードの支払い遅延の年利は360.5%、一般的に特別小切手税と呼ばれる口座借越残クレジット残高の年利は232%となっている。(2015年6月24日付けエスタード紙)