ブラジルの国内総生産(GDP)伸び率が予想を大きく下回る伸び率に留まっているにも関わらず、公立銀行によるクレジットの伸び率は、民間銀行のクレジットの伸び率を大幅に上回ってきており、今年の公立銀行のクレジット占有率は、1999年以来初めてとなる50%を上回ってマーケットシェアを拡大しており、民間銀行とのクレジット占有率の格差が益々広がってきている。
中銀は今年の公立銀行のクレジット伸び率を18%から22%と大幅に上方修正した一方で、民間銀行のクレジット伸び率は10%で据え置いており、外資系銀行のクレジット伸び率は12%から8.0%と大幅に下方修正している。 2008年の世界金融危機後に国内消費の沈静化を防ぐために、連邦政府は公立銀行に対してクレジット拡大を要請、一方民間銀行は、延滞率の増加に伴って与信強化をしてクレジットを縮小していた経緯がある。
今年5月の公立銀行のクレジット占有率は49.4%、今年末には50.6%まで拡大すると予想、民間銀行のクレジット占有率は34.1%に減少、外資系銀行のクレジット占有率は15.3%とそれぞれ予想している。 中銀は商業銀行の平均クレジット伸び率を3か月前の15%から14%に下方修正、5月の過去12カ月間のクレジット増加率は、16.1%でクレジット総額はGDP比54.7%相当の2兆4,860億レアルであった。
住宅向けクレジットは連邦貯蓄金庫(Caixa)がトップを占めて好調に推移しており、企業向けクレジットは社会経済開発銀行(BNDES)、農畜産向けクレジットはブラジル銀行がそれぞれ牽引、前記の3種類のクレジット総額は全体の40%を占めている。
一般消費向けクレジットの増加率は、前回予想の13%から11%に下方修正されたが、延滞率が低い給与・年金口座連動型クレジットはブラジル銀行並びにCaixa金庫が牽引、昨年、連邦政府は公立銀行に銀行金利の引き下げを要請していたが、今後は政策誘導金利(Selic)の上昇に伴って銀行金利が引き上げられる可能性がある。
銀行業務集中サービス会社(Serasa)のエコノミストのルイス・ラビ氏は、「6月もしくは7月から延滞率は緩やかに減少に転じるにも関わらず、民間銀行がクレジットを拡大するには不十分である」とコメントしている。(2013年6月26日付けエスタード紙)