社会経済開発銀行(BNDES)が、国内の業界で圧倒的なポジションを確保する「トップ企業」を設立するという政策を既に終了したことを明らかにした。 同銀行のルシアーノ・コウチーニョ総裁が明らかにしたもので、こうした方針を進めることには賛成できない、という。コウチーニョ総裁は19日、「国際的に事業を展開する大企業の競争力を促進する政策は、既に完了したミッションだ」と、サンパウロ市内のBNDES本部でエスタード紙との独占インタビューでコメント。
同総裁は更に、この政策には一定のメリットがあるが、企業を世界のトッププレーヤーに育てることができる業種がブラジルでは「限定されている」ため、既に「行き着くところまで行った」と指摘。その上で、石油化学業界とセルロース業界、食肉業界、鉄鋼業界、オレンジジュース業界、セメント業界がこうした可能性のあった業界だとコメントした。その上で、「その他の業種については同じ潜在力を持っていると見なしていない」とも強調した。また同総裁によると、BNDESの持ち株会社で投資を担うBNDESParは、今後、IT業界と医薬品業界、資本財業界といったイノベーティブな業界にフォーカスしていくという。
「トップ企業」に対するインセンティブは、ルーラ政権下の6年前にスタートしたもので、コウチーニョ氏は既にBNDES総裁に就任していた。 エスタード紙の集計によると、BNDESは、こうした国策企業に対して寛大な条件による融資を提供しつつ出資することで、およそ180億レアルを、食肉業界のJBSとマルフリギ、乳業界のラクテオス・ブラジル(LBR)、通信業界のオイ(Oi)、紙セルロース業界のフィブリアに投入した。 だが、これらの企業の一部は、例えば、民事再生手続きを申請したLBRや、厳しい財務状況に置かれているマルフリギなど、必ずしも順風と言えない状況にある。
またコウチーニョ総裁は、「BNDESのように透明性のある金融機関は少ない」とした上で、銀行業務における守秘義務を尊重した上で、あらゆるオペレーションについて情報を公開することを確約した。このため同総裁は、信用危機に陥っている実業家のエイケ・バチスタ氏が保有する企業に対する同銀行の評価は避け、「落ち着いて見守っている」とのみコメントした。
さらにジルマ・ロウセフ大統領の任期最後の年となる2014年には、国内総生産(GDP)に対する投資の比率が20%に達するとコウチーニョ総裁は予想。 この水準は、持続的な成長にとって理想的とされる25%には及ばないが、「投資の回復を意味するものだ」と強調した。(2013年4月22日付けエスタード紙)