ヴォトランチン・セメントは、有価証券取引委員会(CVM)に新規株式上場(IPO)を申請、事業のポートフォーリオの拡大並びに負債削減などを目的に60億レアルの資金調達を見込んでいる。
今年のサンパウロ証券取引所(BM&FBovespa)でのIPOによる新規株式上場は、ヴォトランチン・セメントが7件目であり、金融スペシャリストはすでにIPOによる新規株式上場を発表している6社は総額170億レアル、ヴォトランチン・セメントを含めた7社は、総額230億レアルの資金調達に結びつく可能性を予想している。
ブラジルのIPOによる新規株式上場は、2010年7月から実質的に滞った状態となっており、2010年初めの7カ月間で11企業がIPOを実施、その後は5企業がIPOを実施、そのうち最大のIPO は、BTG パクツアル投資銀行で32億レアルの資金を調達していた。
ヴォトランチン・セメントは、実業家アントニオ・エルミリオ・デ・モラエス氏が率いるヴォトランチン工業の傘下企業であり、昨年の売上は94億8,000万レアルを記録している。
同社はブラジル、米国、カナダ、ボリヴィア、チリ、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ポルトガル並びにペルーなどでセメント事業を展開、ブラジル国内の売上は全体の81.3%を占めている。
ヨーロッパの債務危機や米国の景気停滞で世界の金融投資が落ち込んでいたが、米国の緩やかな景気回復に伴って、海外投資家は収益率の高い投資先を選定し始めており、銀行金利が過去最低を記録しているにも関わらず、経済ファンダメンタルズが健全なブラジルを投資先に選んでいるため、今後のIPOの実施が増加する可能性がある。
ヴォトランチン・セメントのIPOの主幹事はBTG パクツアル投資銀行、スイスクレジット銀行並びにイタウーBBA、昨年のブラジルのセメント販売は前年比6.9%増加の6,830万トンであった。
今後のIPOの新規株式上場で最も資金調達が見込まれているのは、ブラジル銀行の保険分野のBB Seguridade社で121億5,000万レアルの資金調達を予定、Biosev 社グループのエネルギーセクターのAlupar社、GOL航空のマイレージを取り扱う Smiles 社、医療関連会社Brazil HospitalityGroup(BHG) 、教育・出版物関連のAbril Educação社などの IPOによる新規株式上場が予定されている。(2013年4月10日付けエスタード紙)