ブラジル実業界を代表するエイケ・バチスタ氏のホールディング会社EBX社傘下のグループXの各企業の株価が軒並み下落して、それぞれ資金調達で行き詰っており、特に石油・天然ガス開発のOGX社の株価は、過去1年間では88.5%下落してほとんど価値がなくなっている。
先週、バチスタ氏と出資者代表は、ジウマ・ロウセフ政府大統領とグループ企業の救済を要請するために水面下で会合を持ったにも関わらず、バチスタ氏の実績を盛んに持ち上げていたジウマ・大統領は、救済を拒否したと金融市場では噂になっていた。
連邦政府にリオ州内の主な港湾のマカエ港、ニテロイ港並びにリオ港は稼働能力いっぱいまで達しているために、バチスタ氏は、リオ州北部サン・ジョアン・ダ・バーラ市に建設中の自社のスーパーポートであるアスー港をペトロブラス石油公社が活用することをオファーしている。
アスー港はエスピリット・サント州、リオ州並びにサンパウロ州の沖合の岩塩層下(プレソルト)原油鉱区に非常に近くて、石油の精製やプラットフォームなどのメインテナンスサービス拠点として、地政学的に非常に有利となっている。
バチスタ氏はブラジルを代表する実業家であるために、同氏のグループ企業が破たんすればブラジルのイメージを失う恐れがあり、海外投資家のブラジルへの投資が大幅に減少する可能性があるために、連邦政府としても放置できない問題となっている。
昨日のOGX社の株価は一時13%下落したにも関わらず、終値はマイナス1.0%で引けたが、3月末にメリルリンチ証券は、2月の自社所有の油田の原油生産が予想以下でOGX社の株評価をニュートラルからアンダーパーフォーマンスへと降格、また今月3日にリスク格付け会社のS&Pスタンダード&プアーズ(S&P)は、OGX社を格下げしたことも影響して、ここ1カ月では46%と約半減している。
グループXの各企業は海外投資家による資本参加のキャンセルが相次いでおり、2012年には中国の武漢鋼鉄股份有限公司(Wisco)はアスー港のMMX社との製鉄所建設のジョイントベンチャーをバチスタ氏が約束していた港湾内の鉄道やターミナルのロジスティック整備をしなかったために解消している。
OGX社の資金繰りが非常に苦しいにも関わらず、今後20日以内に資金調達をしなければならないが、カンポス海盆の自社所有の油田の原油生産量が予想を大幅に下回っているため金融市場関係者の信頼を損なっており、またグループ企業の株価の下落などで資金繰りに非常に困っているために、連邦政府に早急な救済を要請している。(2013年4月9日付けエスタード紙)