日本の公正取引委員会に相当する経済防衛行政審議会(Cade)が新アンチトラスト法(Supercade)を今年5月30 日から施行する48時間前に、総額が100億レアルに達する19件の駆け込みのM&Aが申請された。
新アンチトラスト法では適用される罰則の支払い比率、主な変更点として買収・合併では、現行の事後届出制度から事前届出制度に変更、審査期間は240日であるが、当事者かCADEが要求すれば最大330日まで延長が可能となり、現行の届出では、当事者のトータルシェアが20%以上の条件は廃止されて売上だけになり、カルテルに関する改正では、罰金の上限額が現行法の売上の30%から20%に減額になるが、色々と不明な点が多いために、新アンチトラスト法の施行前の駆け込みのM&A申請が急増した。
新トラスト法の施行前の5月28日並びに29日の2日間に申請されたM&Aでは、英国の酒造メーカーでジョニーウオーカーやスミノフなどを擁するディアジオ社 (Diageo)がブラジルのピンガメーカーのイピオカ社(Ypioca)を9億レアルで買収している。
またブラジルの航空会社アズール航空(Azul)と同業トリップ航空(Trip)は、持ち株会社方式での統合を発表、新会社「アズールトリップ」は時価総額で国内3位の航空会社となり、全額株式交換による合併で、新会社の株式はアズール側株主が3分の2、残りをトリップ側が保有、合併後の新会社の筆頭株主になるアズール航空の創業者デービッド・ニールマン氏が社長に就任する。
業界再編が進んでいる高等教育部門のミナス州ベロ・オリゾンテ市に本社のあるKroton社は、 サンタ・カタリーナ州のUniasselvi社を5億1,000万レアルで買収、BTG パクツアル銀行は、リオ州で衣類や日用雑貨を中心とした小売業を展開するLeader社を10億7,000万レアルで買収、エアーカーゴサービスで世界大手のフェデックス(FedEx)社は、ペルナンブーコ州に本社を置く年間売上が10億レアルのRapidão Cometa社を買収したが、買収金額は公表されていない。
Thomas H Lee Partners社は、4億レアルでGP Investmentos社が所有するシュラスカリア網の Fogo de Chão社を買収、 Armco Staco社は 、Mangels社の鉄鋼部門を1,500万レアルで買収、 Duratex社は 、LupatechグループのIpê-Mipel金属を4,500万レアルで買収している。
Cosan Alimentos社は Camil 社と合併、またCosan 社はComgás社を34億レアルで買収、Oxiteno社は、ウルグアイ資本の American Chemical社を7,900万ドルで買収、 Cteep 社は、EDPグループの送電会社 Evrecy社を5,800万レアルで買収、 Rede D´Or社と Santa Lúcia 社は合併した。
Olam International社は、製糖会社 Açucareira Passos 社を2億4,000万ドルで買収、中国資本のChina State Grid 社は、スペイン資本のActividades de Construccion y Servicios(ACS)社のブラジル国内の2,800キロメートルに及ぶ7送電網を18億6,000万レアルで買収、カナダ資本のKinross社は、南アフリカ資本のAngloGold Ashanti 社所有のゴイアス州のCrixás金鉱山を2億2,000万ドルで買収している。
Bosch 社はHeliotek社を買収、オーストラリア資本のリクルート部門の Seek社は、 Brasil Online 社の21%の株式を7,880万ドルで購入、Estácio 社は、UB Unisãoluis Educacional社を2,800万レアルで買収している。(2012年5月30日付けヴァロール紙)
新アンチトラスト法施行前の駆け込みM&A申請は6月19日まで旧アンチトラスツ法が有効
日本の公正取引委員会に相当する経済防衛行政審議会(Cade)が新アンチトラスト法(Supercade)を今年5月30 日から施行する48時間前に、総額が100億レアルに達する19件の駆け込みのM&Aが申請された。
しかし、駆け込みのM&Aの15件については6月19日まで旧アンチトラスト法が適用される可能性があり、経済防衛行政審議会では施行する48時間に申請された駆け込みのM&Aに対して、ベンチマークを行う可能性がある。
ブラジルの航空会社アズール航空(Azul)と同業トリップ航空(Trip)は、持ち株会社方式での統合を発表、新会社「アズールトリップ」は 時価総額で国内3位の航空会社となり、全額株式交換による合併の案件やエアーカーゴサービスで世界大 手のフェデックス(FedEx)社は、ペルナンブーコ州に本社を置く年間売上が10億レアルのRapidão Cometa社を買収案件などが該当すると予想されている。(2012年5月30日付けエスタード紙)