ペトロブラス石油公社の昨年決算は、石油の国際コモディティ価格の下落並びに自社所有の油田や石油製油所など約500億レアルに達する評価損計上したため348億レアルの赤字を記録、今年は株主に対する配当金支払いや従業員向け利益分配金(PLR)の支給は不可能と予想されている。
中国経済の停滞、イラン経済制裁解除による石油増産、米国産シェールガス増産や石油輸出国機構(OPEC)の生産調整の不協和などで石油の国際コモディティ価格は1バレル当たり30ドルで推移している。
ジウマ・ロウセフ大統領の罷免問題などブラジルの政治が混乱状態に陥っているが、ペトロブラス石油公社によるガソリンやディーゼル燃料価格の値下げの噂が広まったために、昨日のペトロブラスの株価は9.0%下落した。
今年1月~2月のペトロブラスの売上は、国内経済リセッションによる石油・ディーゼル燃料販売減少が牽引して前年同月比11.0%減少、昨年のペトロブラスの売り上げは前年比9.0%減少していた。
ドル高の為替や石油の国際コモディティ価格下落の影響で、2014年末からブラジル国内の石油・ディーゼル販売価格は海外よりも高く、ガソリン価格は国際価格より23.5%高く、ディーゼル燃料価格は42.7%高いとテンデンシア社では計算している。
ペトロブラスは連邦政府の要請でインフレ指数を抑制するために2011年~2014年にかけて燃料価格を据え置いた影響で800億レアルの損害を被っていたとブラジル・インフラストラクチャーセンター(CBIE)のアドリアノ・ピレス取締役は説明している。
またペトロブラスによる今回の燃料価格値下げは、電力エネルギー価格値下げと同様に連邦政府による国民の支持回復を狙った意図があるとアドリアノ・ピレス取締役は指摘している。(2016年4月5日付けエスタード紙)