米国のシェールガス価格は、ブラジルの天然ガス価格の僅か20%と非常に低価格であるために、天然ガスが原材料のコストに占める割合が高いセラミック、ガラス、石油化学などの製造業にとって脅威となっている。
米国のシェールガス価格が非常に安いためにブラジルのセラミック業界は価格競争力を削がれており、今後は輸入製品が席巻する可能性があると全国化粧タイル・メーカー協会(Anfacer)のアントニオ・カルロス・キエリング会長は危惧している。
キエリング会長は過去7年間でタイルの輸入製品は90倍に相当する2億2,000万ドルに増加したと説明、ブラスケン社、ダウケミカル社並びにUnigel社は、軒並み投資計画の先送りを余儀なくされている。
ガラスメーカ-のCebrace社はブラジルを拠点として10億レアルを投資してラテンアメリカ向けのガラス工場の建設を計画していたが、米国のシェールガス価格との価格競争では太刀打ちできないために、計画の見直しを迫られている。
中国のシェールガスの埋蔵量は36兆1,000億立方メートルで世界トップ、2位は米国の24兆4,000億立方メートル、3位はアルゼンチンの21兆9,000億立方メートル、4位はメキシコの19兆3,000億立方メートル、5位は南アフリカの13兆7,000億立方メートル、ブラジルは6兆4,000億立方メートルで10位の埋蔵量が見込まれている。
昨年のブラジルの化学工業部門の貿易赤字は280億ドルと2005年の79億ドルから大幅に増加してきており、ブラスケン社はリオ州の一大石油化学コンビナートのComperjへの投資を2014年に先送りしているが、ペトロブラス石油公社のグラッサ・フォスター総裁は米国のシェールガス価格によるブラジルの石油化学業界への影響を憂慮している。(2013年5月13日付けエスタード紙)