ブラジルの輸出は第一次産品に依存してきており、昨年の第一次産品である鉄鉱石、原油や大豆、食肉、砂糖、コーヒーの6品目の輸出比率は、2006年の28.4%から47.1%と大幅に上昇している。
中国政府が今年の国内総生産(GDP)を8.0%から7.5%に下方修正したために、ブラジル貿易会(AEB)のジョゼ・アウグスト・デ・カストロ会長は、中国の経済成長率の低下に伴って、今年は中国の消費財の輸入減少を見込んでいる。
同協会では、昨年末にブラジルの今年の貿易黒字を僅かに30億ドルと昨年の297億ドルから大幅に減少すると予想していた。2月の中銀のコモディティ価格指数(IC-BR)は前月比マイナス2.96%、過去12カ月間ではマイナス12.68%を記録している。
欧米諸国が金融緩和政策を導入した影響で、金融市場に資金がだぶついているために、コモディティ価格の下落幅の傾向がそれほど強くない。また中国のコモディティ商品の輸入減少が予想されているために、今年の大豆や食肉、砂糖、コーヒーのコモディティ価格は10%減少すると見込まれている。
2006年のブラジルのコモディティ商品輸出は1,390億ドルであったが、昨年は2,560億ドルと倍増、今年は前年比3.1%増加を予想している。貿易研究センター(FUNCEX)のエコノミストであるロドリゴ・ブランコ氏は、ブラジルの今年のコモディティ商品輸出は継続して増加するにも関わらず、コモディティ商品価格の減少並びに耐久消費財を中心とした輸入の増加で、貿易収支黒字の減少を見込んでいる。
ブラジルの第一次産品輸出は、中国のGDP伸び率を下方修正したにも関わらず、今年のアジアの新興国のGDP伸び率は7.3%、来年は7.8%が予想されているために、ブラジルの食品関連輸出が増加すると予想されている。
昨年のブラジルの完成品の貿易収支は、レアル高の為替による輸出の価格競争力が削がれて920億ドルの赤字を計上、2005年の85億ドルの赤字の10倍以上に増加している。
ブラジルの工業部門関係者は、道路、鉄道や港湾などのインフラ整備が停滞してブラジルコストが増加、また輸出関連の17種類の課税などの輸出プロセスのブロクラシーなどについて、改善の必要性を指摘している。
サンパウロ州工業連盟(Fiesp)のパウロ・スカフェ会長は、レアル高の為替で輸入が急増した影響でブラジルの工業部門は生産減少、それが雇用の減少に結びついているために、連邦政府に早急なレアル高の為替調整並びに政策誘導金利(Selic)の引下げを要請している。(2012年3月12日付けエスタード紙)