欧米の経済が減速傾向にも関わらず、米国向け輸出が増加傾向の兆しを見せている。ブラジル貿易会(AEB)では2002年のブラジルの輸出の25.4%が米国向けであったが、昨年は9.5%まで低下、しかし今年10カ月間の比率は9.7%と若干増加傾向に転じている。
通商研究センター(Funcex)では今年の米国向け輸出増加は石油派製品が牽引、しかし付加価値の高い工業製品などの完成品輸出は益々のレアル高など価格競争力を失って、中国製品に席巻されて減少してきている。
また石油派製品と並んで米国向け鋼板輸出が増加、特にティッセンクルップ・スチール(TKS)とヴァーレの両社が、52億ユーロを投資したリオ州のアトランチコ製鉄(CSA)からの輸出が牽引している。
今年10カ月間のブラジルから米国への鉄鋼製品輸出は、前年同期比422%増加の14億レアルでブラジルの輸出比率の22%を占めた。
また今年10カ月間の米国向けの石油派製品輸出は石油の国際コモディティ価格高騰で56%増加の44億ドル、しかし1日当たりの輸出量は50万バレルと昨年の55万バレルよりも減少している。
ペトロブラス石油公社では2020年の1日当たりの石油生産を500万バレルと予想、国内消費は320万バレルであるために、180万バレルの輸出が可能と見込んでいる。
10月のヨーロッパ向け輸出は前年同月比13%、今年10カ月間では26.6%それぞれ増加、米国向け輸出は39%、31.8%とそれぞれ大幅に増加、しかし完成品の輸出減少と第一次産品増加によるオランダ病の傾向が顕著になってきている。
11月第2週の1日当たりの輸出は13億1,200万ドルと今年4月第1週の12億8,000万ドルを超えて記録更新、また11月第2週の貿易収支黒字は15億7500万ドルと記録を更新している。(2011年11月15日付けエスタード紙)