レアル高の為替の影響を受けて8月の対米貿易は13億ドルの赤字を計上してオーストラリアの10億2,000万ドルの赤字を追越して、米国の貿易黒字相手国のトップとなっている。
今年の対米貿易は72億ドルの赤字を記録して昨年の34億ドルの2倍以上となっているが、2008年までの対米貿易はブラジルの黒字を記録していた。
今年8カ月間の米国からブラジルへの輸出は前年同期比41%増加、しかしブラジルからの輸出はレアル通貨がドルに対して5.08%増加、また米国からの資本財などの輸入に拍車がかかっているために23%の増加に留まっている。
世界金融危機の影響を受けて世界貿易が縮小しており、特にブラジルからのコモデティ商品の輸入国でない米国の経済回復が新興国よりも遅れていることも、ブラジルの輸出の減少に結びついている。
またオバマ大統領は輸出を今後5年間で倍増することで、景気のてこ入れと失業状況の改善を目指して連邦機関に対し輸出促進に焦点を絞るよう指示、しかし世界経済の遅い回復や人民元の人為的な操作など問題が山積みしている。
7月の米国の貿易赤字は425億8,000万ドル、8月は463億5,000万ドル、今年8カ月間では4948億ドルと輸出倍増計画やドル安にも関わらず、貿易収支赤字の改善が一向に見られない。
また8月の対中貿易は280億ドルで記録を更新しているために、為替レートを巡る対立が11月に韓国のソウルで開かれるG20サミットで重要な議題になるのは避けられない状態となっている。(2010年10月15日付けエスタード紙)