ブラジルの製造業を部分的に移転するという形で、ここ数か月ブラジルの多国籍企業の誘致をパラグアイが図っているとして、サンパウロ州工業連盟(Fiesp)が不快感を表明した。これらの工場は多くの労働者を雇用しており、ブラジルよりも低賃金で、そして、とりわけ社会負担が軽い立地を求めている。
長年にわたりブラジルは、自動車製造の現地化など、米国企業と欧州企業を中心に、多国籍企業の進出を受け入れてきた。同連盟はこの点を考慮すべきだ。それどころかFiespは、パラグアイへの工場の移転が、ブラジル工業にもビジネスチャンスをもたらしていると認識すべきなのだ。
次のように考えてみよう。新しい工場は繊維産業や自動車部品産業、履物産業のように大量の労働者を雇用するので、同国内の所得の上昇を招くが、それがパラグアイ国民の購買力を高め、その帰結として、より洗練された製品の輸入を後押しする。そしてブラジルもこのビジネスチャンスを座視するのではなく、より高い技術や革新的技術を備えた製品を購入可能な価格で製造してメルコスールにおける存在をより大きなものにすべく活用するのだ。
しかも、パラグアイがこれから製造に乗り出す単純なコンポーネントをはるかに上回る付加価値を持った機械・設備を同国に供給する可能性は、着実に生まれてくる。チャンスは存在している。これを逃すべきではないし、時間を浪費すべきでもなく、むしろ国外からノウハウを買ってでも、準備すべきだ。しかもこのチャンスはより大きな、メルコスール諸国全域への機械の供給につながる。そして忘れてならないことは、ブラジルの多国籍企業はブラジルで製造された機械・設備の輸入に、何よりも前向だきということ。
この外にも重視すべき点として、ブラジル国内でこれまで製造されたいずれの製品よりも安価に、パラグアイがブラジルに部品を供給できる点。その結果、ブラジルは既存の製品よりもいっそう洗練したものを、より安価に製造できる。
最後に、投資家として利益と配当を受け取る権利が生じるのだから、私たちもブラジル企業が国外で健全な財務体質を構築するのをお手伝いすることになる。何にせよ、経済のグローバル化に伴うこの様な現象を利用しようと努める、かつ、思い付きでもない上記のような政策について、良く心にとどめ置くべきである。(2013年5月1日付けエスタード紙)