ブラジルの経常収支赤字は2013年第1四半期(1―3月期)、国内総生産(GDP)に対して4.31%に相当する、249億ドルの赤字を計上した。
外国直接投資(FDI)は、第1四半期に133億ドルで、GDP比2.3%。2010年11月以降初めて、赤字をカバーできなかった格好であるが、長期的には、生産部門への投資は、経常収支赤字を埋め合わせるのに理想的な状況で推移していると位置付けられている。
経常収支の悪化は主に、輸出が低迷する一方で輸入が拡大するという貿易収支の影響を受けた格好。 貿易収支も赤字を計上しており、経常収支赤字を60%押し上げた格好。国際所得支出も、経常収支赤字を27%引き上げた。
中央銀行のトゥーリオ・マシエル経済局長は、国際経済の低迷とインフラ問題で遅れた大豆輸出に伴う第1四半期に計上された輸出の落ち込み、さらに、開発・産業・貿易省のデータのベースとなる、ペトロブラスによる燃料と潤滑油の輸入登録の遅れも影響したと指摘した。
状況分析
マシエル局長によると、経常収支のキーワードは、貿易収支と所得収支で、いずれも、現在の経済状況と関連している。「そこに経済的成長のペースという要素が加わり、経常収支赤字につながっている」。
ただし、現在の経常収支赤字は、1990年代の状況とは異なるとの認識も示す。 「現在、経常収支赤字を構成する主な要因は利子ではなく、むしろ、利益と配当の国際送金だ」という。
ウェストLB・ド・ブラジル銀行の戦略担当チーフのルシアーノ・ロスターニョ氏は、FDIが経常収支赤字を補てんするのに不十分な状況を受けて「市場には危機感が募っている」と話す。 ロスターニョ氏によると、将来的に政府がこうした流れを逆転させようと努力すると期待されるので深刻な事態には至らないものの、短期的には、バランスが崩れていることを意味する。
ローゼンベルグ&アソシアードスのエコノミスト、ラファエル・ビスタファ氏は、FDIが経常収支赤字をカバーできないことは財務部門がやや悪化していることを示すもので、株式や固定利回り債権、融資など、別の対策を考慮する必要が生じてくることを意味すると指摘。中央銀行の予想では、2013年の経常収支赤字が670億ドルなのに対してFDIは650億ドルである。
中央銀行のデータはこの外にも、3月の記録的な赤字(69億ドル)と、過去12か月の累積赤字(670億ドル)を記録したことも明らかにしている。
この金額はGDPの2.91%に相当し、2002年以降で最悪の結果となった。4月にも64億ドルの経常収支赤字を計上する見通しで、再度、47億ドルを見込むFDIを上回る模様。またブラジル人の国際観光支出も経常収支赤字に貢献しており、3月は19億ドルの過去最高額を記録、 第1四半期も60億ドルで、前年同期を12%上回った。 (2013年4月25日付けエスタード紙)