セキュリティー・データの送付にブラジル側が慎重な態度。ブラジル政府が今週にも、5,000人が特典を受けるグローバル・エントリーに加入するかどうかを判断へ
バラク・オバマ大統領の政治的希望にもかかわらず、ブラジルが米入国ビザ免除プログラムに加入するかどうかは、米政府が求める要件をブラジル当局が履行するかあるいは拒否するかという争点に直面している。入国手続きの簡略化という特典を初期段階でおよそ5,000人にもたらす事前承認プログラム(グローバル・エントリー)に加盟するかどうか、今週内にもブラジル政府が判断を下す。
2012年末に両国の当局間で行われた最初の協議の報告書によると、ブラジル国民が米国にビザなし渡航するための条件として求められた7件の要求に対しブラジル側は、相互利益と手続きの定期的な見直しが導入される場合にのみ受け入れるという立場を示した。
エスタード紙が入手した文書によると、「双方ともこの問題が複雑かつ困難な問題をはらんでいることを認識している」と強調。ブラジル側が強く抵抗している条件の1つは、諜報データと公安データの提供。ブラジル側は依然として、旅券の紛失と盗難の情報、犯罪あるいはテロリストの脅威となり即時送還すべきとする旅客に関するデータを、米国と交換する義務があるとの立場に至っておらず、しかも旅券のバイオメトリック・プログラムはまだ端緒についたばかりである。
ビザ免除プログラムを推進する上での問題を考慮し、外務省は、入国審査の行列に並ぶ代わりに当局の端末で旅客が事前承認を受けることができるグローバル・エントリーに署名する必要性があるかを、連邦警察と法務省に評価するよう命じた。同一モデルによるパイロット・プロジェクトをブラジリア空港で、ポルトガル国民を対象に導入した。
この問題に関して先週、様々な見地から協議され、今週は政府がこのプログラムに加盟するかどうかを判断する見込み。加盟が決まれば、第1段階として、およそ5,000人がグローバル・エントリーの特典を受ける。だが、連邦収税局と連邦警察では、グローバル・エントリーのメンバーとなるであろうブラジル人事業家らのデータへのアクセスに関する米国政府の規約について、意見が分かれている。しかも、ブラジルに対するビザ免除プログラムは、米国経済の経済危機脱出のための切り札の1つと受け止められているという事情もある。
法律問題
ブラジル当局は、これらのすべてのデータ、とりわけ捜査中と起訴中、告発に関する照会には、情報を提供することへの法的な裏付けがないと受け止めている。ブラジル側は、有罪のケースと既判事項に関してのみ、情報を提供可能だという立場である。ブラジル政府も同様に、ブラジル国内法で定義されていないテロリズムに関する分類を定めた国土安全保障に関する大統領令(HSPD-6)を含め、情報交換に関して米国とさらに合意の署名を交わすかについても検討を進めている。
ある情報筋によれば、両国大統領の関係はあくまで良好なものであるが、今回の議論の対象となっている諸条件は議会によって定められていることを強調する。曰く、「2001年のテロ攻撃後、ビザ免除プログラムはアメリカ国内の公安を維持するための手段になった」。
ビザ申請に対する発行拒否問題
プログラム導入のためのもう1つの課題は、現状、ビザ申請に対して却下される比率が高いことだ。資料によると、ブラジルは申請したビザの3.8%に対して発行が拒否されている。観光あるいはビジネスのビザに対して、平常であれば発行拒否の水準は3%未満。
しかし、報告書では同時に、この指標を最大で10%に引き上げる法案をアメリカ国会で審議していることも強調している。米国政府によると、グローバル・エントリーには現在、36か国が参加している。2010年には1,730万人以上が、米国にビザなしで渡航した。
エスタード紙の取材に対して外務省と法務省は、この問題に対してコメントを控えている。
(2013年3月18日付エスタード紙)