米国のロン・カーク通商代表部(USTR)代表が、ブラジル政府に対して輸入製品100品目を対象とした輸入関税率を引き上げる方針を見直しするように要請した書簡送付に対して、アントニオ・パトリオッタ外相は、「こんな要請は不当であり、到底受け入れられない」と不満を表明している。
20日にパトリオッタ外相は書簡を返信、米国の金融緩和策が通貨に与えた多大な影響で、ブラジルは「人為的に低くなった価格の輸入製品の洪水」に直面させられていると反論している。
またパトリオッタ外相は、連邦政府による100品目の輸入関税の引き上げは世界貿易機関(WTO)が認めている35%以下であるために正当な手段であり、米国が指摘している不当な保護貿易には該当しないと強調している。
連邦政府は、輸入急増で国産品の売上が減少している資本財セクター並びに鉄鋼セクター、石油化学セクター、医薬品セクターなど100品目の輸入関税率12%-18%を25%に引き上げると発表した。
連邦政府による100品目の輸入関税の引上げは、輸入製品によって打撃を被っているセクターの救済を目的としているが、メルコスール域外の輸入製品に対して9月26日から有効となる。
13日、連邦政府は、米連邦準備理事会(FRB)が発表した月額400億ドルの量的緩和第3弾(QE3)の影響からブラジル経済を保護するため、ギド・マンテガ財務相は、一連の措置を講じる方針を明確にして、大量のドルが流入してレアル相場が押し上げられるのを防衛すると表明している。
マンテガ財務相はFRBがQE3の実施を決定したことで、先進諸国が自国の景気支援に向けて、争って自国通貨安を目指す「通貨戦争」が再燃する可能性があると指摘している。(2012年9月21日付けエスタード紙)