ジェツリオ・ヴァルガス財団(FGV)の調査によると、ドルの為替がR$2.0を突破して今年はすでに8.0%のドル高になっているために、輸出にとっては追い風となってきている。
ヨーロッパ諸国の財政危機や中国の経済成長率の低下など輸出にとって逆風は吹いているにも関わらず、保護貿易を採用しているアルゼンチンを除くラテンアメリカ諸国への輸出の増加が期待できる。
5月の製造業部門の輸出需要は、ドル高の為替の影響で前月比7.0%と大幅に増加、14セクターのうち9セクターで輸出需要が大幅に改善しており、特に食品セクター並びに繊維セクター、機械・装置セクターの輸出需要が大幅に改善している。
衣類メーカーLupo社は、ドル高の為替の影響で、輸出価格を10%から18%下げた効果で輸出を増加してきており、昨年の輸出比率は全体の4%であったが、今年は6%に拡大すると予想、輸出の70%は南米向けの輸出であり、同社のヴァルキリオ・カブラウ営業行取締役は、今年はウルグアイ並びにパラグアイ向け輸出が増加しているとコメントしている。
南大河州カシアス・ド・スールに本店を置く世界10大バス製造企業のマルコポーロ社では、4月にチリ向けに500台のバスを輸出、5月は800台に増加、ペルー並びにウルグアイ向けの輸出も増加してきている。
ドル高の為替で鉱工業部門の輸出競争力が増加してきており、またブラジル マイオール プランによる減税政策が実施されればさらに価格競争力が増加すると、同社のジョゼ・ルーベンス専務取締役は予想している。
Forno de Minas社は銀行救済問題で揺れているイベリア半島に冷凍チーズパンの輸出を開始、ポルトガルのスーパーマーケットPingo Doce社ではドル高の為替に伴ってチーズパンの価格を0.20ユーロから0.10ユーロに引き下げたところ、販売が3倍に増加している。
ブラジル履物工業協会(Abicalçados)では、今年初めの4カ月間の履物輸出は、レアル高の為替で価格競争力が低下して前年同期比マイナス18%と大幅に減少、ドル高の為替になってきて輸出増加が期待できるが、業界では今年の輸出総額は昨年の12億ドルを下回る10億ドルを見込んでいる。
5月のブラジルのアルゼンチン向け輸出は、前年同月比16%減少の16億1,400万ドル、アルゼンチンのブラジル向け輸出は6.0%増加の13億7,000万ドル、今年5カ月間の両国貿易収支は、ブラジルの12億1,000万ドルの黒字となっているが、前年同期比では61%と大幅に黒字が減少している。(2012年6月4日付けエスタード紙)