ブラジル自動車輸入業者会(Abeiva)の統計によると9月の輸入自動車販売は国産化比率が65%に達しない新車に課せられる30%の工業製品税(IPI)の引上げを前にして、適用外となる在庫の新車購入の駆け込み需要で前月比10.5%増加の2万2,569台を記録した。
9月の輸入自動車販売は前年同月比90.8%増加、今年9カ月間では108.9%増加の15万1,850台、これは今年9カ月間の新車販売268万台の5.6%に相当する数字を記録している。
ブラジル国内の自動車メーカーは30%のIPIの引上げ措置対象外となるメキシコやアルゼンチンからブラジルで生産していない機種を輸入して、国内販売の22.7%を占め、一方、国産車販売は207万2,000台と1.1%の伸び率に留まっている。
しかし今月からIPI引上げ措置が適用されるために、Abeiva協会のジョゼ・ルイス・ガンジーニ会長は「輸入自動車販売は減少傾向が予想されているにも関わらず、どれほど減少するのか予想がつかない」とコメント、IPI引上げ前の予想では9月の輸入自動車販売は1万6,000台から1万8,000台が見込まれていた。
またガンジーニ会長は「2012年末で終了するこの暫定措置は輸入業者にとっては厳しいが、計画通り2012年末での終了に変更がないことを期待したい」とコメントしている。
Abeiva協会は27メーカーが加盟、Ferrari,Aston Martin やJaguarなどの高級自動車メーカーや中国資本で大衆自動車メーカーの JAC社、 Cheryや Lifan/Effa社 並びにドイツのBMW社がブラジル国内での自動車生産を発表している。
JAC社並びにBMW社は既に投資計画をフェルナンド・ピメンテル商工開発相に提出して、IPI引上げ措置の対象外を要請、それに対して連邦政府は投資計画を分析中、またChery社はIPIの90日間の据置を裁判所に提訴している。
ゼツリオ・ヴァルガス財団(FGV)国際金融部門のフェルナンド・ジルヴェッテ教授は「世界貿易機構(WTO)がブラジルのIPI引上げ措置は国内自動車産業の保護政策であるとして却下されるのは明らかであるにも関わらず、通常は判定までに1年以上要するために、判定前にブラジルがこのIPI措置を廃止している可能性が高い」と述べている。
またジルヴェッテ教授は「ブラジルが国内企業と海外企業を差別化する理由は何もなく、またブラジルは経済危機に見舞われていないために、緊急措置を採用する理由は何もない、国際情勢に逆行している」と述べている。
しかし南米GM社のジャイメ・アルディーラ社長は「今回のIPI措置に対して大きなクレームをつけている韓国や中国でも自国の自動車産業保護政策を採用している」と述べて、中国では中国資本企業とのパートナー並びに90%以上の国産化比率が義務付けされている。
KiaモーターズはトラックBongo車を3.64%、コンパクトカーPicanto車を14.3%、平均価格は8.41%値上げ、値上げ率が高かったのは最も安い価格帯の輸入車であり、3万4,900レアルから3万9,900レアルに値上げしている。
これらの値上げ価格は今月末まで適用、11月並びに12月は新しい価格リストが適用、IPIの30%の引上げ措置に伴ってAUDI社では2012年型輸入車を10%、ポルシェは19%値上げ、ガンジーニ会長は大半の輸入自動車メーカーは今月末までに値上げを実施、同協会の加盟企業ではメーカーやディーラーと価格転嫁で調整しているが、最も被害を受けるのは消費者となっている。(2011年10月15日付けエスタード紙)