インド最大の自動車メーカーであるマルチ・スズキの4工場でも最も生産の大きいニューデリーから50キロ南部のマネサル工場では今月11日で5日間のストライキが発生して、生産に支障をきたしている。
同工場はスズキの自動車の約50%を生産、9月の自動車生産は前年同月比20.8%減少の8万5,565台まで減少、同工場の1日当たりの生産能力は1,200台で大衆自動車であるSwift車,A-Star車並びに SX4車も生産している。
今年のマルチ・スズキ社の株価は連続して発生しているストライキの影響を受けて24%と大幅下落、米国資本のGM社の北西部のグジャラート州の生産工場のストライキは約3カ月間に及んでいた。
特に自動車工業部門のインドの労働者の不満が増加、年間のインフレが10%に達するにも関わらず、サラリーが自動車メーカーの収益増加よりも低いこと、また組合加盟している労働者は政府の承認がなくても解雇できる賃金の低い契約社員の雇用増加に不満を抱いている。
自動車工業部門のサラリーは契約社員の120ドルに相当する6,000ルピーから経験豊富な正社員の710ドル相当の3万5,000ルピーと大きな違いがあるが、インドの平均サラリーの81ドルよりも高い。
組合加盟の自動車部門の労働者は解雇に対して政府から保護されているが、マルチ・スズキをはじめ自動車メーカーが多く進出している北部インドでは雇用先が限られているために、選択の余地が少ない。
インドの人口の半数は25歳以下であるにも関わらず、企業側にとって厳しい労働法、インフラ不整備や貧弱な教育システムなどが原因となって、インド政府は年間に数百万人の雇用しか確保できていないのが現状である。(2011年10月13日付けエスタード紙)