ヨーロッパでは数カ国が依然として巨額の債務を抱えて景気減速などの問題に見舞われ、米国では政治的駆け引きの末に債務上限が引き上げられたものの、格付け会社は米国債を格下げなど景気減速懸念が増加してきている影響を受けて、ブラジル国内の自動車メーカーの在庫が増加してきている。
レアル高の為替で輸入車が急増、また為替による価格競争力の低下で自動車輸出が減少していることも、自動車在庫増加に拍車をかけている。
全国自動車部品工業組合(Sindipeças)のパウロ・ブトリ会長はレアル高の為替の影響でブラジル製自動車価格は主な競合国の自動車価格よりも30%から35%高いために、輸入の急増と輸出の下落に結びついていると指摘している。
GM社のジャイミ・アルジーラ社長は輸入自動車の比率は22%まで上昇しており、今後は25%に達する可能性を予想、また連邦政府が打ち出した新工業政策(ブラジル、拡大プロジェクト)の内容次第では効果を疑問視している。
8月11日までの新車販売台数は216万7,000台と前年同期比9.3%増加、7月の生産は30万7,200台、販売台数は30万6,200台、しかし在庫は34万1,900台に増加している。
欧米での景気の先行き懸念、中国の経済成長のソフトランディング、コモディティ価格の減少など不確定要素が増加してきているために、現在のレアル高の為替では益々、輸入自動車の比率が拡大する。
今年の自動車セクターの貿易収支は50億ドルの赤字を予想、今年の上半期のブラジル国内の繊維セクターの売上は8%増加、しかし生産は16%減少しているために、輸入繊維製品が大幅に増加している。
ブラジル機械装置工業会(Abimaq)のジョゼ・ヴェローゾ会長は過去数年前までは輸出比率が生産の35%まで達していたが、レアル高の為替で米国向け輸出比率が20%まで低下、今年の貿易収支は250億ドルの赤字を予想している。(2011年8月15日付けエスタード紙)