景気が後退して成長の兆しが見えない中、自動車メーカー各社も計画の見直しを迫られており、全国自動車工業会(Anfavea)は8日、2015年の生産台数の見通しを258万5,000台に下方修正した。実際にこの水準まで落ち込めば、国内の自動車生産台数は、240万台にとどまった2006年以来の低い水準まで後退することになる。
Anfaveaが2015年の生産台数の見通しを修正するのは、今年に入って2度目。同工業会は1月、2015年の生産台数(乗用車と小型商用車、トラック、バスを含む)を前年比64.1%減の320万台と予想していた。
今回発表した新たな見通しに基づけば、2015年は前年比17.8%減、2013年と比較した場合でも15.2%の落ち込みとなる。5月までの累積生産台数は、前年比19.1%減の109万2,000台と低迷している。また5月の生産台数でも、過去10年で最低となる21万0,100台にとどまった。
Anfaveaのルイス・モアン会長は、2015年は下半期にやや回復すると期待しているが、5月が「想定を大幅に下回るものだった」と認める。個別にみると、トラックが前年同月比51.4%減と最も大きな打撃を受けた。トラックの生産台数は5月にわずか6,169台で、5月の生産台数としては1999年以降で最悪となる。
自動車市場に対する厳しい状況についてモアン会長は、国内経済全体が停滞しているのに加えて、信用の収縮と景気の先行きに対する消費者の信頼感不足、財政調整策の国会承認が遅れているという要因も影響したと指摘する。
Anfaveaが今回発表した新しい見通しに基づけば、国内新車販売台数の面でも、1―5月期に前年同期比20.9%減という不振は今後も続き、最終的に、国際金融危機の打撃を受けた2008年の水準に近い約280万台にとどまる模様だ。唯一、輸出だけが堅調なメキシコ向けを背景に、前年比1.1%増の33万8,000台と、若干ながらも前年を上回る見込みだ。(2015年6月9日付けエスタード紙)