連邦政府は、昨年末から国産化比率が65%に達しない輸入自動車に対して、工業製品税(IPI)の30%の大幅引き上げ措置を導入したために、工業製品税(IPI)の大幅な引上げ措置は保護貿易に相当すると自動車輸出国は世界貿易機関(WTO)へ提訴している。
連邦政府は自動車輸出国がWTOへ提訴しているIPI減税政策の批判を避けるために、燃費改善やテクノロジー投資に対する減税の新プログラムに切り替える準備をしており、新プログラムは2013年から2017年にかけて燃費や技術水準の引上げを行う。
全国自動車工業会(Anfavea)では、今回の燃費改善やテクノロジー部門への投資は前回予想の440億レアルから600億レアルに増加すると予想、国産車は1キロメートル当たり12%の燃費改善並びに2013年には売上の0.15%を技術開発向け投資、2017年には技術開発部門への投資比率を0.5%に引き上げなければならない。
また自動車パーツ並びにパーツ供給能力部門への投資を売上の0.5%から2017年には1.0%まで引き上げる必要があり、部品の国産化部門の投資は、2016年までに12ステージのうち8ステージまで引き上げるように義務付けされている。
今後4年以内にブラジルのガソリン車の燃費を現在の1リットル当たり14キロメートルから17.26キロメートル、エタノール車は9.71キロメートルから14.0キロメートルにそれぞれ引き上げなければならない。
国産自動車の燃費の12.0%の改善は、一般消費者にとって年間1,150レアルの節約になり、また自動車所有税(IPVA)の75%に相当する節約になると連邦政府は強調している。
国産化比率が65%に達しない輸入自動車メーカーは、年間4,800台まで30%のIPI課税が免除されるが、4,800台以上の自動車を輸入する場合は、連邦政府の要請する燃費改善やテクノロジー部門への投資が必要となるが、ブラジル自動車輸入業者協会(Abeiva)では、年間に2万5,000台以下の自動車輸入であれば新プログラムに加入するメリットはないとコメントしている。
JACモーターズの Sergio Habib社長は、新プログラムによるIPI減税政策が明らかになったことでバイア州カマサリ工場の建設を決定、9億レアルを投資して年間10万台の自動車を生産、定礎式はジャケス・ワグネル州知事を迎えて11月28日に予定している。
BMW社のHenning Dornbusch会長は、新プログラムの内容をドイツ本社に送って経営審議会の判断を待っているが、サンタ・カタリーナ州での新自動車工場建設が予想されている。
インド資本のタタモーターズ傘下のLand Rover社は、インド本社の判断を待っており、またブラジル国内に自動車工場を建設する自動車メーカーに対して、自社の自動車輸入の25%はIPI30%課税が免税、25%はIPI30%が課税されるが、ブラジル国内での自動車生産が開始されるまでクレジットとして適用される。
Anfavea工業会のクレドルヴィーノ・ベリーニ会長は、新プログラムによる自動車部門の投資は大幅に拡大すると予想、また新規参入の自動車メーカーが大幅に増加すると歓迎している。
しかし域内の自動車販売が大幅に落ち込んでいるヨーロッパ連合は、ブラジルの自動車工業の新プログラムに対して、僅かに内容を変更しただけであり、輸入自動車に対する規制強化は継続されており、保護貿易政策に変わりはないとWTO機関に提訴する準備をしており、またヨーロッパ連合はメキシコ並びに韓国に対しても共同での提訴を呼びかけている。(2012年10月5日付けエスタード紙)