ブラジル国内では、2014年のワールドカップ並びに2016年のオリンピックの大型スポーツイベントの開催など大型インフラ整備案件が目白押しであり、大型クレーン車の需要が拡大してきているにも関わらず、レンタル用輸入中古クレーン車が急増して需要の大半を賄っているために、国内メーカーの多くのレンタル用クレーン車貸出が止まっている。
ギリシャなどの債務危機などで、ヨーロッパでは大型インフラ工事などが先送りされている影響で、ブラジルを中心とした新興国に500トン以上のレンタル用輸入中古クレーン車が流入している。
輸送部門並びにロジスティック部門、機械・装置部門の専門コンサルタントのジョゼ・アパレシード・バスタジーニ氏は、期間限定のレンタル用中古クレーン車をブラジル企業が輸入する場合、海外の輸出企業は、申請した製品価格の1.0%を輸入税として毎月支払う。
一方、ブラジル企業が海外からクレーン車を輸入する場合は、製品価格の30%が輸入税となるために、輸入品よりも割安となるレンタル用輸入中古クレーン車が大量に入ってきて、国内メーカーがダメージを受けている。
輸入中古クレーン車の輸入急増以外に、昨年1年間では、クレーン車を取り扱う1,200人の外国人オペレーターの短期労働ビザ申請に対して、ブラジル人の雇用を奪うために許可されていないにも関わらず、明確な人数は把握されていないが、多くの外国人オペレーターがブラジル国内で輸入クレーン車を操作している。
大半の輸入中古クレーン車は、風力発電所建設が目白押しの北東地域で使用されており、ブラジル風力エネルギー協会(Abeeólica)のエルビア・メロ会長は、風力発電所建設向けの500トンから600トンのクレーン車は国内で調達が難しいために、輸入を余儀なくされていると説明している。
しかし、トメグループのワシントン・モウラ取締役は、輸入クレーン車の急増で国内の大型クレーン車の需要が低下してきており、自社の1,200トンのクレーン車2台のレンタル先が見つからないとコメントしている。(2012年3月15日付けエスタード紙)