経済リセッションの強風が吹き荒れていた2015年の景気の底から回復基調に突入したブラジルの3大鉄鋼メーカーの株価が2017年下半期から順調に回復してきており、各鉄鋼メーカーは、国内需要の拡大並びに鉄鋼製品価格の上昇、各社の生産コスト削減などの要因で、今年も株価上昇による時価総額増加を見込んでいる。
BofA 並びにMorgan Stanley、BTGパクツアル銀行、Credit Suisse銀行などの予想によると、2018年のブラジル国内の平板鋼トップメーカーのウジミナス社並びに棒鋼トップメーカーのゲルダウ社、ナショナル製鉄所(CSN)の3大鉄鋼メーカーの純売上は、2014年に記録した704億1,000万レアルを上回る720億レアルを予想している。
また今年の3大鉄鋼メーカーの税引前利益に支払利息と減価償却費を加算したもので、どの程度のキャッシュフローを産みだしたかを簡易的に示すEBITDA総額は、2011年に記録した123億8,000万レアルを上回る130億9,000万レアルが予想されている。
今年の国内の自動車メーカーや家電メーカーの需要が大きい平板鋼並びに建設やインフラプロジェクトの需要が大きい棒鋼生産はGDP伸び率を上回ると予想している一方で、今年の3大鉄鋼メーカーの純益は、2011年に記録した61億7,000万レアルを大幅に下回る28億7,000万レアルに留まると予想されている。
ブラジル鉄鋼院(IABr)の統計によると、2017年の圧延鋼販売は、前年比5.8%増加の994万トン、棒鋼販売は2.6%減少の664万トンを記録、今年の圧延鋼並びに棒鋼販売は前年比8.0%増加を予想している。
世界最大の鉄鋼メーカーであるアルセロール・ミッタル社では、今年のブラジル国内の鉄鋼製品販売は前年比6.5%~7.5%増加を予想、XP Investimentos社のマルコ・サラヴァェ氏は、棒鋼販売は、インフラプロジェクト再開に伴って2019年から急増すると予想している。
ウジミナス社の2017年第4四半期の赤字は、前年同期比77.0%減少の4,990万レアル、売上は45%増加の30億8,000万レアル、EBITDAは92.4%増加の4億5,040万レアルを記録している。
2013年末のブラジルの3大鉄鋼メーカーの時価総額は641億レアルを記録したが、2014年末は321億レアルと前年比50%下落、2015年末は157億レアルは半減以下まで減少した一方で、2016年末は400億レアルまで回復、2017年末は510億レアルを記録している。(2018年2月14日付けヴァロール紙)