ブラジルの伝統的な鉄鋼生産が集中しているミナス州の鉄鋼バレー地域の各製鉄所は、ラヴァ・ジャット作戦によるペトロブラス関連の汚職問題の発覚の影響で造船業界からの発注が途絶えて大きな影響を受けている。
また今年の新車販売は前年同期比20%以上減少、バスやトラック販売は50%以上下落しているために、鉄鋼バレー地域の製鉄所は軒並み減産を余儀なくされている影響で従業員の集団休暇や時短、サラリーカット採用に迫られている。
ウジミナス製鉄所では、5月中旬から鉄鋼生産調整のためにサンパウロ州クバトン製鉄所並びにミナス州イパチンガ製鉄所でそれぞれ高炉1基ずつ休止して銑鉄を月間約12万トンまで減産すると発表していた。
ウジミナスでは高炉2基停止に伴って減産を余儀なくされ、またコスト削減のために3,000人の事務職員を対象に1週間4日勤務制度を採用、また一律にサラリー削減制度を導入して従業員の解雇を避ける話し合いを労働組合と行っている。
ミナス州イパチンガ市から70キロメートルのジョアン・モンテヴァデ市のアルセロールミッタル製鉄所は南米最大のステンレス鋼を生産しているが、国内経済の停滞に伴って生産調整を余儀なくされている。
ミナス州サンターナ・ド・パライーゾ市のViga社はプレソルト油田開発向けの造船向け鉄鋼生産でアトランティコ・スール造船並びにサン・ミゲル造船、実業家エイケ・バチスタ氏のOGX社から大型の注文を受けていたが、ラヴァ・ジャット作戦による汚職問題で造船業界の活動がストップしている。
ブラジル経済が回復基調に戻るのは早くても2016年下半期になるとウジミナス社では予想して生産調整やコスト削減などを積極的に進めるが、勤務時間短縮で14%~16%のサラリーカットが予想されている。(2015年6月30日付けヴァロール紙)