昨年11月のブラジル鉄鋼院(IABr)の2015年のブラジル国内の鉄鋼製品販売は前年比4.0%増加を予想していたにも関わらず、今年第1四半期のブラジル経済がテクニカルリセッション入りしているために大幅な下方修正を余儀なくされている。
ブラジル鉄鋼院は今年の国内販売を前年比8.0%減少に下方修正、粗鋼生産は6.5%増加の3,610万トンを予想しているが、アルセロール・ミッタル・ツバロン(Arcelor Mittal Tubarao)の高炉が昨年7月に操業開始したための増産に過ぎない。
鉄鋼業界関係者はブラジル国内経済の停滞、節電や節水制限の可能性、7億トンに達する世界的な鉄鋼製品の過剰な供給量、連邦警察のラヴァ・ジャット作戦によるペトロブラス石油公社関連の汚職問題の影響による大手ゼネコンの資金繰り悪化や投資の削減などの要因は、今年の鉄鋼業界にとっては逆風が吹いている。
しかしレアル通貨に対するドル高の為替や鉄鉱石の国際コモディティ価格の下落で生産コストが削減しているために、今年の鉄鋼製品輸出は前年比38.1%増加の1,350万トンで88億ドルの輸出額が予想されている。
ラヴァ・ジャット作戦による影響で第1四半期の建設業向け鉄鋼製品販売は前年同期比12.2%減少、また今年の鉄鋼製品輸入はドル高の為替の影響で前年比6.3%減少の370万トンにとどまると予想されている。
ジョアキン・レヴィ財務相による財政健全化のために税制政策の見直しや為替の変動、企業経営者の景況感の悪化で製造業全体の投資が先送りされており、また鉄鋼業界の設備稼働率は66%と大幅に悪化している。(2015年4月2日付けエスタード紙)