今週、中国鉄鋼大手の武漢鋼鉄集団(Wuhan Iron & Steel )が実業家エイケ・バチスタ氏傘下のLLX社と共同でリオ州アスー港に50億ドルを投資して、年間500万トンの輸出用鋼板の生産計画を2009年に発表していたが、鉄鉱石の輸送ロジックのコストが非常に高く石炭供給問題なども重なって投資解消を発表していた。
ブラジル国内での製鉄所建設コストは、ブラジル国内に鉄鉱石などが豊富にあるにも関わらず、中国並びにインド、ロシアよりも非常にコストが高く、またヨーロッパの債務危機、中国の経済成長率の鈍化などで世界的に供給過剰になっているために、新規の製鉄所建設は、先延ばしされる可能性が濃厚となっている。
ドイツ資本チッセンクルップは、80億ドルを投資して建設したリオ州東部サンタ・クルースのアトランチコ製鉄(CSA)の生産コストが見合わないために、売りに出しているが、売却先が見つかっていない。
アトランチコ製鉄並びに米国のアラバマ州モービルのスチール・アメリカス製鉄所の売却額は、27億ユーロと投資額を大幅に下回るとシティグループは予想している。
アトランチコ製鉄の生産コストは、1トン当たり1,600ドルと非常にコスト高となっているために、昨年の同社は79億7,000万レアルの赤字を計上、黒字に転換するのは2015年以降と予想されている。
ブラジル国内の製鉄所建設プロジェクトではアスー港のWuhan Iron & Steel並びにLLX社の共同での製鉄所建設は難航しており、またTernium社が建設を予定していたアスー港の製鉄所は、同社が今年初めにウジミナス製鉄所に51億レアルの資本参加したために、資金繰りが非常に難しい。
ヴァーレ社によるPará州マラバ市の Alpa製鉄所建設は、トカンチンス河のインフラロジステック整備次第であり、 中規模鉄鋼メーカーによるEspírito Santo州の Ubu製鉄所建設は、いまだにパートナーが見つかっていない。
唯一、ヴァーレ社が50%並びに韓国の東国製鋼が20%、韓国の鉄鋼最大手ポスコ製鋼が30%の資本参加をして、投資総額が48億ドルに達するセアラー州のペセン製鉄所の建設開始が予定されているが、5年前の1トン当たりの生産コストは800ドルであったが、今では1,700ドルに上昇している。
ブラジル国内の製鉄所の鉄鉱生産コストは1トン当たり1,700ドルから1,800ドルとインド並びにロシアの1,000ドル、政府のインセンティブがある中国の550ドルの3倍以上となっている。(2012年7月4日付けヴァロール紙)